はじめてのスッカン沢



-- 『GPSMAP60CSx US版』+『カシミール3D』+『国土地理院地図閲覧サービスデータ』にて作成 --
※雄飛の滝へのルートは崩落個所の修復が済んでいない為通行が禁止されています。
参考にされる場合は自己責任でお願いします。

  スッカン沢は高原山周辺でも人気のスポットであり、とりわけ冬は氷柱で有名である。かねてより一度はと思っていたが、なかなか機会を得ずにいた。
 ウィンターシーズン真っ只中故に、山にも登りたかったのは正直なところだが、あいにくの悪天候、とりわけ風が強そうなので冬ならではのコース選択として急きょスッカン沢が頭のなかで浮上したのである。

 二週間前に続き山の駅たかはらへと車を走らせる。路面はため息が出るほど雪が無く、いささか落胆するも高度が上がると所々コンディションの良い圧雪区間があらわれてきた。雪のある所を歩きに来たのだから運転も雪の上じゃないと雰囲気が出ないもの。乾燥路面から雪付きの箇所へ差し掛かるたびに4駆へのシフトレバーをチェンジして、アクセルから伝わる確かな駆動力を感じるのが楽しい。

 さて、山の駅たかはらの駐車場につくと車はまだ数台。牧場方面は強い風で雪煙が舞っているが、これから向かう谷筋はどうだろうか。手早く準備を整えて出発すると、どうやら本日の一番トレースのようで思わず顔が緩む。

 ノートレースといっても道型は明瞭で往来のあるところが溝状になっているので迷うことはない。桜沢へ向けて下っていくだけなので体力も消費しないが、ピストンで戻るとなると行きはよいよい帰りは・・・のクチだ。

 途中で後続の人にショートカットで先を越されてしまう。気分よく先頭を歩いていたのに挨拶の一つも欲しいと思ったが、見ればザックにしっかりとした大型の三脚を担いでいる。コンディションの良い撮影をしたかったのだろう。なんとなく彼の気持ちもわかるような気がした。

 まずは雷霆の滝。雄飛の滝の核心部に比べれば地味な滝であるが、雪に覆われた峡谷の滝を見る事自体が珍しい自分にとってはなかなか美しく映る。先行氏は背負ってきた頑丈な三脚を立てて撮影に没頭しているようである。

本日の一番のり
まずは雷霆の滝

自然の造形は奥深し
 
やはり日が差すと気持ち良いね


 蒼白い峡谷にも一瞬、日の射しこむ区間があった。その先の再びノートレースの雪面を踏みしめていくと、やがて一段と高度を下げた個所に次の滝が現れた。

新雪をサクサク踏みしめて
北の山は雪雲に覆われている
一旦谷へ下り


 咆哮霹靂の滝の左半分は豊富な水が流れ落ちるも、右半分は完全に凍ってしまっている。チャレンジャーの足跡が途中まで刻まれていた。咆哮という名前から何か凄まじいものを想像していたが、思いの他静かな佇まいにいささか拍子抜けしたが、ただ寡黙に冬の渓谷へ流れの音を刻み続けるその姿もまた印象深いものがあった。

 いったん来た道を登り返して戻り、くだんの通行止め箇所から雄飛の滝方面へと向かう。途中に遊歩道の崩落個所があるので整備責任者の行政としては通行禁止措置を取らざるを得ない訳だが、実際スッカン沢を訪れる人は誰もがこのゲートを超えていくので、もはや往来は既成事実となっていると言っても過言でないだろう。この沢を訪れる人はここで何かがあっても行政を責めるような偏屈な人はいない筈だ。

 ゲート前で一息いれていると後続の人が先に峡谷へ降りて行った。彼を追うようにして自分もまたザックを背負い直して先へと続いた。

何やら右手が凄い事に
全氷結
通行止めだが皆ここを超える


 一歩足を踏み入れればそこは氷の神殿。眼前に繰り広げられ光景に思わず足が止まった。初めて来たので今年の出来が良いのか悪いのか見当がつかないが、なかなかの迫力である。単純比較なら雲竜渓谷とは比べようもないが、より繊細でシャープな雰囲気がある。

おぉ!氷柱ゾーンの始まり
迫力
 

 
 
トゲトゲだね

 
 
雄飛の滝へ到着


 足場の悪い個所に気を遣いながら回り込むようにして雄飛の滝へ到着。どうやら此処が核心部なのだろう。連なる棘のような氷柱。そして滝壺自身もこの冬の真っ只中にありながらもなお豊富な水量で轟音を響かせている。ああ、これがスッカン沢なんだなぁと感じることが出来た。

 冬季閉鎖中の県道経由で戻るべく、急斜面に取り付くと、すぐ遊歩道の柵が出てきた。雪に覆われていたせいもあるが、今日のコースはどこが崩落地でどこが正規遊歩道なのかまったく判別できず。

迫力だ
展望台より雄飛の滝上部を窺う


 雄飛の滝上展望台から俯瞰する迫力の峡谷、やがて上流に向け沢が落ち着きを取り戻すと思えば、仁三郎の滝、素連の滝と続く。仁三郎の滝の反対側の山肌に拡がっていた氷柱に日が差してひときわ鮮やかだったのも印象に残った。

 峡谷巡りもひと段落してあとは傾斜のほとんど無い遊歩道を散歩気分で進む。空を見上げると青空に物凄い速さで雲が移動している。時折山を揺らす風の音もまた峡谷の滝の轟音に勝るとも劣らず。だが、そんな強い風も谷に守られてハイカーまでは届かない。

仁三郎の滝
山側もお見事
遊歩道を行く


 県道に飛び出すとスッカン沢とはお別れとなり、後はひたすら雪の車道歩きとなる。さほど積雪が深いわけではないが場所によっては少し沈んだりするのでそうたやすくは歩かせてはくれない。

 今日の装備は出だしが6本爪軽アイゼンだったが、桜沢に降りる前に早々にぶら下げてきたワカンに換装した。車道区間も含めて思い返すとベストマッチな足回りだったような気がする。

 ただ、出だしから少しの間は高度がぐっと上がる区間なので一汗搾り取られることになる。途中で休憩中の先行氏を追い抜くと再びノートレースとなり、丁度ループ状の登り区間となった。ここはひと頑張りしようじゃないか。

 ようやく登り切ったと思しき頃、先方より高校生くらいであろうか、ワカンの三人組がリズムよい足運びでこちらへ向かってくる。あぁ良かった、ノートレースも良いがこの先学校平までは緩やかとはいえ延々と登りが続くとなるといささか疲れちゃう。トレースありがたし。感謝感激である(;´∀`)

車道に接合
延々と車道歩きスタート
 

スッカン沢を見下ろす
カーブミラー低くない?
ノートレースになっちゃった


 なかなか先の見えない車道歩き。きりがなさそうだったので時間を見計らって休憩とした。車やバイクで幾度となく通ったことのあるこの道だが、まさか路傍で食事をすることになるとは思わなかった。でも、今の時期はちょっとした秘境感溢れるいっぱしのスノーフィールドである。

黒滝山方面かな?
車道歩きに疲れて昼ごはん
市境を通過


 市境を通過するころ幾らか雪が降りだした。南の空は明るいが振り返った桝形山方面は雪で煙っていた。やがて気まぐれな空にまた青さが戻ってきた頃、長い長い林道歩きはようやくおしまいとなった。

明るさの中舞う雪が美しい
 
ようやくゲートへ到着

概略コースタイム

駐車場発(07:38)-雷霆の滝(08:39)-咆哮霹靂の滝(09:01)-氷柱エリアへ(09:31)-雄飛の滝(09:55)-車道接合(10:47)-
昼食ポイント(11:46)-昼食休憩-行動再開(12:23)-駐車場着(13:24)

カシミール3Dデータ

沿面距離:11.6Km
所用時間:5時間46分

カテゴリー: 日記 | 10件のコメント

八方ヶ原散策



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桝形山の過去の記事
    2016年02月16日  桝形山周辺散策
    2013年02月13日  今年の桝形山
    2012年03月12日  再訪、雪の枡形山
    2011年05月11日  八方ヶ原のアカヤシオ
    2011年02月11日  リベンジ、桝形山

関連山行
    2011年01月30日  八方ヶ原雪原散策

 冬になると思い浮かぶのが桝形山である。厳しい山ではないが、訪れる人も少ないブナの自然林が拡がる静寂の山。動物達の足跡だけの雪原に自らのトレースを刻む喜び。詳細な軌跡を掲載していながら矛盾しているが、いつまでもこのエリアが人知れず密かに毎年冬を迎えることを望みたい。

 さて、寒波も一息ついた頃、この冬の一発目はどこにしよう。すでに三か所心に決めていたが、まずは雪の感触を確かめたいところ。・・・ということで通い慣れた穏やかな八方ヶ原を目指すことにした。

 宇都宮から高原山を眺めていると、日々その白さを増しているように感じる。高原山の北面にある八方ヶ原はそれなりに雪量もあろうかと思っていたが、山の駅たかはらまでの車道はほぼ無雪でいささか拍子抜けしてしまった。
 山の中が心配だったが、歩き始めるとまずまずの積雪量に一安心だ。電波塔のあたりからスノーモービルのトレースに別れを告げ、山林に入るとようやくスノーハイクの雰囲気となる。

 ほどなく目についたのが元祖目玉親爺。ちょっと皺くちゃで小さいけど、上のほうにある立派な目玉親爺の先祖かな?今まで気が付かなかったけど注意して歩いていると発見があって面白いものだ。

 数日前くらいのトレースが見え隠れ。時にはわざとトレースを外して迂回してみたり、何度も歩いているので見える景色もお馴染みだ。初めて歩いた時のドキドキした気持ちが今は懐かしいが、フィールドは今回も静かで穏やかに自分を迎え入れてくれているようである。

 本家目玉親爺に挨拶を済ませると、ほどなく桝形山の山頂へ到着した。今日は風がさほど強くないが、それでも桜沢を挟んだ西側に前黒山がごうごうと音を立てて屹立している。あぁ、桝形山へ来たのだなと感じるひと時である。

駐車場は思ったより雪少なし
じいちゃん目玉親爺?
神々しい県境の山並み

これは何だろうね
お見事
進むルートにトレース無し

角が生えた昆虫みたい
今年も目玉親爺にご挨拶
山頂到着


 山頂で一息入れて北へ向かって出発。基本的には去年と同じルートだ。ここまでは時折トレースもあったが、ここから先は冬場でも訪れる人はまずいないだろうエリア。

 
 
北へ向かって出発


 雪質がぐっと上がり、降りたてのパウダーとまではいかないがかなりの上質。この雪が踏みたくて来たのだから大満足だ。
 昨年同様北東端まで行って南へルート変更する。去年はGPSを見ながら神経質に歩いたが、今年は情景が頭に入っていたのでコンパスを見ただけで気ままに歩くとやがて林道に拾われた。

良いね
谷を渡り5m以上の壁も雪ならOKOK
林道に真新しいスノーモービル痕


 去年はこのまま林道を伝い八方湖まで歩いたのだが、今年はちょっとひねって寄り道しようじゃないか。

 山中に突っ込むポイントが少しずれていて、一本ルートを外したようだ。一旦撤退し、気を取り直してコース修正。上に行けば先ほどまで煩かった杉林も綺麗な混合林に代わってきた。そして、なだらかな斜面に軽快に足を踏み込みトレースを刻んでいく。

今日は林道を離れて
ウサギに倣い渡渉
整列した真ん中を行くか、それとも


 何もない1042mPから南に進路変更して下る。眼前の高みまで、見渡す限り動物でさえ足跡をつけていない所。標高差数十メートルの登りがひたすら楽しい。

 この高地に登りつくと赤いペンキが木に並んでいた。八方湖から上がってくるルートになっているのだろうか。夏場ならこんな所に入ってくるのは山仕事の人くらいだが、おそらく積雪期を意識したこのマーキングは何なのだろう。山の家たかはらから桝形山へ向けても同様の赤ペンキが見られた。スノーシューコースとして開拓されつつあるのであろうか。秘密基地を見つけられてしまった子供のように、ちょっと残念な気持ちとなった。

 赤ペンキに引っ張られ少しルートを外してしまったが、八方湖方面に向けて下降した。光量が少ない森から飛び出した者にはきらめくまばゆい雪原歩きが爽快だ。

方角さえ間違わなければどこでもOK
徘徊終了
気持ちよいね


 この時期しか見られない、白く覆われた八方湖と定番の前黒山を見ながら牧場へと足を進める。景色の良い小高い所でザックを降ろした。

 何も遮るものがないだけに少しの風も冷たく感じるものだが、何故かこの時だけピタッと風が止んでくれた。おかしいな。日頃の行いはそんなに良い訳でもないのにね。

 お湯を沸かしてぼうっと眺めていると、一つ谷を挟んだ向かいの雪面を歩く二人の小さな人影、見上げると抜けるような青空に短く途切れ途切れの飛行機雲。

 人知れず冬を耐え、春を迎えようとしている桝形山の森で雪と戯れ、そして開放的な牧場の広さに心洗われる。体が動く限り毎年訪れたい八方ヶ原である。

八方湖も完全凍結しているようだ
牧場に一旦入って
塩那の山並みが素晴らしい

昼ごはんとしましょう
 
前黒山、また登りたいものだ

加波山と筑波山も良く見える
釈迦が岳と大入道
 


 雪道を期待していたのはあっさり裏切られたが、八方ヶ原を後にして県民の森方面へ車を走らせると早速圧雪となった。パジェロミニのスタッドレスタイヤと四駆シフトに思う存分冬を実感させることが出来たのも本日の収穫。

 帰りに寄った尚仁沢ハートランドより、至近の釈迦が岳の積雪を窺う。さぁ今年はどのタイミングで登ろうか。

今年も八方ヶ原へ別れを告げる
県民の森へは圧雪路
釈迦ヶ岳よ待っていろ


概略コースタイム

駐車場発(07:22)-電波塔より山内へ(07:56)-目玉親爺(08:45)-桝形山(08:52)-北東端(09:32)-林道接合(09:43)-
林道離脱(10:19)-撤退(10:29)-ルートへ復帰(10:32)-1042mP(10:52)-林道接合(11:23)-
八方湖(11:29)-昼食ポイント(11:33)-昼食休憩-行動再開(12:31)-牧柵外へ(12:46)-駐車場着(13:12)

カシミール3Dデータ

沿面距離:9.5Km
累積標高差:(±)401
所用時間:5時間50分
※累積標高差は、『国土地理院基盤地図情報数値標高モデル10mメッシュデータ』よりカシミール3Dにて算出した値

カテゴリー: 塩谷の山 | 14件のコメント

里山の雪歩き



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関連山行
    2016年12月16日  先週に引き続き・・・
    2010年12月10日  風雨雷山~笹目倉~鶏鳴山
    2008年02月08日  残雪の笹目倉山

 猛烈な寒波が日本列島を襲う。県央はさほどの降雪もなかったが、山沿いはかなり降ったようだ。雪遊びのフィールドも遂に時期到来か。

 予報を見るとかなり微妙な所だが、八方ヶ原の快晴は如何に?
 風はどうだ。天気図を見ると強い筈。でも、GPV予測で見るとそんなに吹かないかもしれない。

 寝起きの布団の中で悶々とする。たっぷり積もったフィールド歩きも良いが、雪遊びはもう少し降雪が落ち着いてからにしようと自己解決。ホントはもう時間が遅くて近間だね、というのが正直なところ。初志貫徹で昨晩計画の山へと出発だ。

今朝の古賀志山
脚長中年
あの尾根が今日のスタート


 計画済みの駐車地に車を置いて十分ほどで取り付き地へ。最近はグーグルのストリートビューのお陰で偵察に出かけなくても駐車地から取り付き地までおおよその検討がついてしまうので便利になったものだ。

 林内に入ると動物よけのネットが張られていて容易に進入できない。ネット沿いに少し先へ進み、一ヶ所切れた所から入るも倒木の嵐+藪+急斜面でいささか難渋。

 どうにか取り付きをクリアして尾根に乗った。遠くで気配を察知して吠えている犬もこれで少しは落ち着くだろう。ザックに熊鈴二個を下げて水を一口。さぁ里山縦走のスタート。

ここより取り付く
倒木に手こずるもどうにか取り付き完了
後はひたすら登る


 お馴染みの地味尾根も、薄っすらと雪が積もると案外風情がある。いきなりの急登に喘ぎながらもすぐに355.8m三角点へ。何もないのでここは長居は無用。というか、まだ行程は序盤も序盤。先を急ごう。

 その先にあった一対の石祠の側面を見ると『安政』の文字が刻まれている。人々は当時すでに林業でこの山内を往来していたのだろうか。

三角点到着
355.8m三角点
石祠あり


 やがて東の眺望が開け、次に南の集落が望める伐採地を通過する。先ほど取り付き地へ向かう時に下からも見えていた。集落の家の一戸一戸がおもちゃの家のように並び洗濯物を干す様子なども丸見えだ。ということは、下からこちらもお見通しなんじゃなかろうかと思い起こして足早に先を急ぐ。

 次の365mPで今度は灯籠付きの石祠。この一帯は地元の人の信仰の山である。

安政の刻みが
まぶしい快晴に冠雪が光る
里を見下ろす

笹目倉はまだまだ遠い
超えてきた三角点ピーク
灯籠付きの石祠


 下りが多少おぼつかいのでお守り代わりに持ってきた4本爪の軽アイゼンを装着した。積雪も数センチあるかどうかで気にするほどではないが、時に自然のままの痩せ尾根などもあるので安全に越したことはない。

地味尾根も積雪で雰囲気が変わる
 
岩で進路が塞がれたが・・・


 通行不能な岩で尾根を塞がれた。雪がついたあの上を行くのはためらわれる。否、雪が無くても遠慮したいところだが、周囲を見回すと獣道か山仕事の人の踏み跡か、下巻くルートあり。

 昨年12月に石尊山へ向かった時に通過した625m三角点が今日のルートの第一目標点であるが、どうしてなかなか。近づくに従い野生的になっていく尾根筋、雪で足元が悪いのもあるが急登に息があがってなかなか近づかない。

下巻いて振り返ると
なにげに登りがキツイ
薄っすらと積もった雪が美しい


 三角点直下では忽然と石積みが現れた。大きな社かなにかの跡なのだろうか。地図を見るとほぼ南に位置する大原集落に神社マークがあるが関連性はありや無しや。

 三角点直下も容赦なく急登。ようやく息を切らせて這い上がった。

 12月の石尊山行では北側から登ったので、これで南北から625m三角点を登ったことになる。興味の無い人にはまったく無縁の話だが、妙に充実感を感じてしまうものだ。

忽然と現れた石積み
ようやく辿り着いた625m三角点
奥に見えるのが鶏鳴山815mP


 ここからは笹目倉まで境界尾根の旅となる。一旦急降下してしまうのが勿体ない540mPを通過して815mPを目指す登り返しの急登に再び喘ぐ。

南東方面
石尊山の時に登った伐採地が白く見える
急登急登


 境界尾根が90度方向替えをして南西を向く地点で、本日唯一の導標を見る。笹目倉への尾根は大変分かりやすく、序盤は下り一辺倒で快適に飛ばせる、山頂までの標高差200mは結構キツイ。朝の元気なうちならまだしも、既にここまでで随分体力を使ってしまったようだ。

 マジで写真など撮ってる余裕も無し。加えて時間が押してきたので久しぶりに躍起になって登る。コースに危険は無いが、容赦の無い急登に負けて牛歩の如し。それでも少しづつ上を目指せばほら、山頂のピカピカ社殿が見えてきた。
 でもこれが遠いんだな。見えているのになかなか近づかない。

本日唯一の導標
笹目倉への尾根は登山道並みに明瞭
やれやれ到着


 ただでさえ鬱蒼とした山頂、あいにく雪雲がかかってきて時折小雪がちらつく。登っていた時は丁度よかったが、食事が終わってしまうと一気に体が冷えてきた。今日はのんびりコーヒータイムどころではない。寒くてしょうがないので早々に店じまいだ。

 下山は正規登山道を数分降りてすぐさま境界尾根を追跡する落下傘急降下だ。雪は少ないが軽アイゼンが効いていて良い感じ。

 境界尾根が北よりに進路を振ると、間もなく伐採地で眺望が開ける。今しがた歩いてきた尾根筋がよく見渡せるではないか。向こう側からは枝に邪魔されてよく見えなかったが、こちら側からは丸見えだ。

(拡大画像は横1600ピクセルなので、ディスプレイによっては切れてしまうので左右スクロールされたし)

伐採地より
 
右のヘリを行く


 僅かなアップダウンの快適尾根を進み、476mPからは境界線を離れ駐車地に向けて降下開始となる。途中に落ち葉が不自然に堆積しているところがあった。写真ではうまく伝わらないが、鹿のような動物が一夜暖を取る為に寝そべっていたのではないだろうか。

羽賀場山稜線のお天気山
いくらか穏やかになってきたが
鹿か何かの寝床


 道路が下のほうに見えてきた。熊鈴をザックにしまい今日の里山歩きもおしまい。薄っすらと雪が積もることにより拡がる新鮮な風景、そして落ち葉の上のキュッツキュッツと締まった靴の感触も楽しい一日であった。歩くの大変だったけど(笑)

本日の着地点
笹目倉はすでに遠い
駐車地へ到着。いやぁ今日は疲れた

概略コースタイム

駐車地発(08:12)-取り付き地点(08:22)-355.7m三角点(08:50)-365mP(09:27)-大岩(10:07)-625.2m三角点(10:41)-
鶏鳴山815mp直下(12:04)-643mP(12:28)-笹目倉山(12:59)-昼食休憩-行動再開(13:20)-伐採地(13:47)-
476mP(14:32)-車道接合(15:04)-駐車地着(15:22)

カシミール3Dデータ

沿面距離:11.6Km
累積標高差:(+)1,257m (-)1,259m
所用時間:7時間10分
※累積標高差は、『国土地理院基盤地図情報数値標高モデル10mメッシュデータ』よりカシミール3Dにて算出した値

カテゴリー: 鹿沼・粟野の山 | 10件のコメント

初詣

 帰省していた子供達も東京に帰ってしまい、明日からまたいつもの日々が始まる。

 半日だらだらとコタツでテレビを眺めていてもしょうがないだろうということで、初詣へ出かけることにした。

 特にあてというのも無かったが、人が沢山いる所は嫌だったので、旧今市の大室にある髙靇(たかお)神社を行先とした。
 髙靇神社は当ブログでも以前紹介したことがあるが、大山(403.8m)という小さな山を境内の後ろに擁する神社である。

大室の髙靇神社へ初詣

 

参道の提灯が良い雰囲気で並ぶ

 

更に一段上の本殿

 

決まった日、決まったくぐり方で健康にご利益があるという

 

賽銭箱の上に干支の木彫り

 

今年の健康を願う家内

 

・・・だそうです

 

静かだけど丁度良い賑わい

 

三が日もおしまい。明日からまたせわしない毎日が始まる

カテゴリー: 日記 | 8件のコメント

歩き初め

 新年のご挨拶は喪中故に控えさせていただきますが、今年も皆様どうぞよろしくお願いいたします。
 山に登ったりバイクでどこかに行ったりしないとなかなか記事になりませんが、今年もこんなペースでやっていきます。

 さて、ここ数年初日の出を見に出かけるようになったが、今年は鞍掛山の大岩よりのご来光。

 真っ暗な中ヘッデンを頼りに昌子岩のある南尾根を登る。急登だがあっという間に高度を稼いで、ピークを乗越せば一般登山道に合流。一投足の大岩には先客が一名、すでに三脚を広げて陣取っていた。

夜明け前

筑波山覚めやらぬ

 登っていた時はフリース一枚でも大汗をかいていたのに、ご来光待ちはやはり冷え込む。後から登ってきた人も揃って厳かな初日の出を眺める静かな一瞬。

枝がちょっと邪魔

朝日を受ける古賀志山

さぁ、出発しよう

 周囲が強烈な朝日に照らされると、全てが眠りから覚まされるようなすがすがしい一瞬だ。

 今日はこのまま下山してもよいが、今年は家内も子供もめいめいに集まりがあって午前様帰宅の爆睡中。元旦の朝からちょっと長めに歩いてしまおう。

シゲト山(鞍掛槍)から

昔、富士見峠から鞍掛山を目指して体力切れで撤退した懐かしい場所

松の枝ぶりがアクセント

里山らしくて良いね

鉄塔を追って登るなんてのも楽しそうだ

 先ほどから腹が減ってグーグー鳴っている。559mP手前の弁当岩に寄り道して朝ごはんだ。今年初めての食事がカップラーメンというのもいささか寂しいかもしれないが、否!超一流のおかず眺望付きの贅沢ごはん。

景色をおかずにごちそうさま

食後のデザートもあるよ

古賀志山と御岳山

見慣れた眺望だがついカメラを向けてしまう

こちらはいつになったら雪が降るのだろうね

 鞍掛尾根では男女の一組と交差したきりの静かな里山散策であったが、東陵見晴らしに着くと若い女性交じりの三人組が休憩中。ごめん。ちょっとはしゃぎ気味な彼女の元気な声が雰囲気に合わないので早々に退散。他に誰も居なかったのは意外だがまだ時間が早いのかな。

東陵見晴らしより

 古賀志山の山頂は静かなもの。南に面したベンチでお弁当を広げる人。陽だまりハイクっぽくて絵になるね。

古賀志山より南側眺望

 階段コースをサクサク降りて下山し、昨晩のうちにデポしておいたワインレッド号のロックを解き林道を一気下りだ。

下山終了

 林道の上りがきつくなってくると少し頑張ったけど流石にダウン。参りました。のんびり押していきましょ。

登りは堪えるね

 北尾根ルートと林道が交わる峠からは下り一辺倒。嗚呼楽ちん楽ちん。30分で着いちゃった。

今年の初ミッション終了!

概略コースタイム

駐車地発(04:58)-鞍掛大岩(05:40)-ご来光待ち-行動再開(07:08)-シゲト山(07:38)-431mP(08:15)-540mP(09:07)-
弁当岩(09:41)-朝食休憩-行動再開(10:24)-古賀志山(11:14)-林道へ接合(11:33)-ここより自転車-駐車地着(12:01)

カシミール3Dデータ

沿面距離:12Km
累積標高差:(+)988m (-)1,034m
所用時間:7時間3分
※累積標高差は、『国土地理院基盤地図情報数値標高モデル10mメッシュデータ』よりカシミール3Dにて算出した値

カテゴリー: 宇都宮の山 | 10件のコメント

年の瀬に

 今年最後のお仕事。一応昨日が御用納めだったので、今日はラジオ体操の無い屋上から我が栃木の山達をカメラに収めた。

 思い返せば今年は家内の体調不良の一年。我が職場では将来を託すべき後輩の電撃退社。そして義姉の他界。残された人生の儚さを思い知らされる年でもあった。

 自分自身の体調も決して優れている訳ではない。だが、もうこれは死ぬまで付き合うしかないということにようやく気が付く。

 と、まぁグダグダ御託を並べても新年は始まらないだろう。

 それなりに一生懸命生きる積りだけど、どうか来年は良い事!とは言わずとも、悪い事がありませんように。

 
 
鶏鳴山と赤岩山

昨年ご来光を迎えた多気山

天気の良い日は富士山も
カテゴリー: 日記 | 10件のコメント

先週に引き続き・・・



-- 『GPSMAP60CSx US版』+『カシミール3D』+『国土地理院地図閲覧サービスデータ』にて作成 --
※当コースには一般登山道でない箇所が含まれています。参考にされる場合は自己責任でお願いします。

関連山行
    2016年12月16日  中山から鶏鳴山北尾根を登る

 先週の鶏鳴山周回の時に思い出した宿題の石尊山をさっそく片づけに出かけた。二週続けて同じ所に車を置いて出発というのも自分としては珍しいことだが、序盤の林道アプローチ以外は全く違うルートを歩く事になる。

 林道志路手線から鶏鳴山815mPへ向かうルートは栃百本でも紹介されているが、815mPまで登ってしまうと今日のルートにはちょっともったいない。ということで林道の終点付近から境界尾根の540mPを目指すべく計画した。

 林道終点で何か大型の動物が動く音が聞こえたと思ったら、カモシカがこちらを興味深げに覗いていた。咄嗟にカメラを向けたが固定焦点レンズ(Panaの20mmF1.7)だったためにごくごく小さくしか写らなかった。トリミングした写真が下右だが不鮮明。今日だけはパンケーキズームを装着していなかったのが悔やまれる。

今日も中井林道に踏み入る
途中で志路手線へ分岐
カモシカ


 540mPへ突き上げるルートは取り付きが難しく、文字通り取り付く島も無し。仕方がないので少し手前に戻り渡渉して伐採地に取り付いた。本来のルートである右手を窺うが、樹林に邪魔されて正確なところは不明。このまま高度を上げたほうが賢明そうである。

伐採地を登っていく
一気に高度も息も上がる
とりあえず頂部を目指そう


 斜度はあるが足場は比較的良いし、程よい間隔で切り株もあるので快調に高度を稼いでいく。振り返ると先週登った鶏鳴山が大きく見えていて励みになる。途中で下から上がってきた作業道と二回交錯するが、なおも尾根形にこだわり樹林帯に入るとようやく斜度も緩む。

振り返ると鶏鳴山に励まされて
真ん中の一番下から登ってきた
ようやく樹林帯へ


 地味尾根をコツコツと進みひときわ明るい高み、おそらくあそこが境界尾根だろう。

 625.2m三角点へは一旦西へ進むが、日の差し込む境界尾根が心地よい。

あそこまで登れば境界尾根だろう
明るい境界尾根を伝い
625.2m三角点 点名、唐沢入

 
日差し降り注ぐ三角点
栃木の山紀行さん


 さて、境界尾根を石尊山へと縦走しよう。先ほど伐採地から上がってきた地点のすぐ先でさっそく別な尾根に引き込まれそうになる。油断大敵だな。

木漏れ日暖かい尾根を行く
こんな所もご愛敬
こちらも栃木の山紀行さん

左奥が625.2mP ぐるっと歩いてきた
地味尾根だが良い感じだね
日差し暖かな場所も良い


 石尊山の直下の急登に差し掛かると上部は岩が露出している。山名の由来は然るべしといったところか。

羽賀場山のゴツゴツが見える
石尊山の直下
やはり岩が多い

 
 
 


 静かな山頂で一息入れたら先を急ごう。穏やかな南東の尾根に心惹かれる所だが、今日は東尾根を下るのだ。とは言っても出だしは斜度がきつくて降りることはできない。いったん北東に振って急降下、途中から南に進路を変える。今日一番の難しいルート取りだった。

 
御本尊は不在
方角を決めて急降下

明るい落ち葉から暗い樹林へ再び
降りてきた箇所を振り返る
本体が崩壊した石祠


 この後も気を抜くことが出来ないルートファインディングの連続。南に明るく開けたピークで一休み。眼前の381.7m三角点を超えて自転車デポ地へという予定だ。

 そういえば・・・とポケットを探るが・・・やっちまったな。自転車のカギを車に置いてきてしまった( ;∀;)

急降下もなおルートを探す
散発的にリボンが出るが意図不明
電波塔のある381.7m三角点


 自転車のデポ地から駐車地までは約7Kmある。今日はさほど疲労も無いし、まぁ歩けない距離ではないが、なんとなくモチベーションダウンだ。381.7m三角点はまた次の機会に譲るとして、今日は車道歩きを短くすべしと予定ルートを変更して北寄りの尾根を下って行った。

今日も鞍掛尾根、シゲト山が見える
やれやれ道路が見えた
あの奥より出てきた


 自転車の所まで行ってしまうと車道歩きが格段に遠くなるが、ショートカットみたいに北側に向かう道だから幾らか気持ちも楽。

 ゆっくり道路を歩くといろいろと見えて面白いが、農家の庭先でこっくりこっくりと前脚を立てたままで船を漕いで居眠りをしていたわんこ。何度か顔が地面に付きそうになるのを面白がってカメラを向けたら起きちゃった。

さてさて延々と歩きましょう
標識って近くで見るとデカイ
昼寝中のわんこを起こしてしまった


 長畑の交差点を左へ折れてもまだまだ遠い遠い。いよいよ突き当りが駐車地という手前、鄙びたお堂で一休み。今日はなかなか予定通りにいかない一日であったが、まぁこんな日もあるさ。

鄙びたお堂があった
中井薬師堂という名らしい
集落を見守っているようだ

概略コースタイム

駐車地発(08:24)-志路手林道分岐(08:33)-林道終点(08:53)-伐採地取り付き(08:57)-625m三角点(09:42)-
513mP(10:08)-石尊山(11:02)-昼食ピーク(11:36)-昼食休憩-行動再開(12:07)-石祠(12:21)-車道接合(13:04)-
長畑交差点(13:51)-駐車地着(14:23)

カシミール3Dデータ

沿面距離:14Km
累積標高差:(±)984m
所用時間:5時間59分
※累積標高差は、『国土地理院基盤地図情報数値標高モデル10mメッシュデータ』よりカシミール3Dにて算出した値

カテゴリー: 鹿沼・粟野の山 | 10件のコメント

中山から鶏鳴山北尾根を登る



-- 『GPSMAP60CSx US版』+『カシミール3D』+『国土地理院地図閲覧サービスデータ』にて作成 --
※当コースには一般登山道でない箇所が含まれています。参考にされる場合は自己責任でお願いします。

鶏鳴山の過去の記事
    2010年12月12日  風雨雷山~笹目倉~鶏鳴山
    2007年11月03日  静寂の鶏鳴山
関連山行
    2016年12月24日  先週に引き続き・・・

 2016年冬シーズンの開幕!

 まずは、懸案の中山である。もちろんこの山単独で登ってしまっては味気なさすぎる。そこは鶏鳴山へつなげて周回となるが、鶏鳴山の北側直下は急斜面で難渋した記録もあるが、はてさて如何に。

 近間という安心感も手伝って朝7時少し前に自宅を出発した。いつもの通勤時間だが、今日は天気も確約されたような青空が拡がり心も晴れ晴れ。

 長畑の三たて蕎麦を過ぎ、西へ進んで林道のチェーンがかかった所が今日の駐車地である。丁度先行者が出発したところで、彼らの後ろ姿を見送りながら自分も支度をする。

 林道を歩きはじめ、最初の橋がかかった所の少し手前が今日の取り付きだ。渡りに船ではないが作業道があるのでそこを拝借して尾根へと乗ることが出来た。

手前が中山、奥が鶏鳴山
先行者一台あり
ここより取り付き


 中山は登山道が無い山だが、一般的なルートはもう少し先に進んだ鶏鳴山登山口と称される付近から東に登り上げる記録が多い。

 一方、南尾根の末端からスタートする記録も幾らか見られたが、自分は地図を眺めていて登るなら此処しかないとはなから心に決めていたのだ。
 いざ、踏み出してみれば多少の枯れ藪があるものの概ね快適な尾根歩き。さほど急ではないが、しかし楽もさせてくれない植林尾根を詰めていく。鶏鳴山登山口から東へ登り上がる尾根と合流する地点で本日初めての赤テープを見た。このあと赤テープは鶏鳴山まで一つも見ることはなかった。

まずは尾根の芯に乗る
多少煩いがまずまず
左手に下山予定の尾根が見えてきた


 本日初めての岩を見るともう一登りで中山の三角点へ到着。山名板が一枚も無い静かな山頂だが、石に囲われた文字の刻みが重厚な雰囲気の三角点が迎えてくれた。

 山頂から僅かに下ると向こうに明るく開ける景色が見えてくる。伐採地である。

本日初めての岩
中山の三角点
伐採地があった


 地味尾根だから、こんな景色が何よりのご褒美。山仕事の人以外でこの景色を見ることが出来るのは、こんなマイナーなルートに足を踏み入れた者だけの特権だろう。

 伐採地のへりを進み、下っていく尾根にうっかり吸い込まれそうになった。進むべき方角はと、コンパスを出すも下から上がってくる古い作業道で尾根形が寸断されていてよくわからない。よく目を凝らすと200mほど下のほうに二筋の尾根形が見えた。斜面を直滑降しながら近づき再度コンパスを出して無事ルートに乗ることが出来たが、今日一番難しかった箇所であった。

 再び鬱蒼とした地味尾根をコツコツと進む。時折差し込む木漏れ日に有難さをつくづく感じるのは冬ならではの情景かもしれない。

女峰山は雪雲の中
地味尾根をコツコツと
木漏れ日とはまさにこの事だね


 この山域は林業が盛んだったようで、山のあちこちに作業道が縦横無人に交錯している。ここまで来る間にも何本も進路をクロスし、ピークを巻く作業道を見た。つい誘惑に駆られて踏み込みたくなるが、何処に連れていかれるか解らない不安を感じ、頑なに尾根キープを貫いてきた。だが遂に下から上ってきた作業道と進路が一致。四輪でも通れるような立派な道だ。

 その作業道もいよいよ途切れ、突き上げた先には鹿よけのネットが出現。先には目指す鶏鳴山が明るく聳え、うす暗い植林地を歩いてきた目に眩しく輝いていた。 

再びコツコツと
進むべき方向と作業道が一致
鹿よけネット出現


 ネットが開いている所から向こう側に入って進んでみたが、ネットの伸びる方向が自分の目論見と一致しているかどうかは不明。藪が薄いので捨てがたいが、これまたとんでもない所に連れていかれてはたまらない。引き返して稜線を忠実に辿っていくと、やはりネットは徐々に眼下にさよならをしていった。

ネット沿いは多少煩い
左奥が鶏鳴山、北尾根はかなり急峻
ススキをかき分け


 振り返ると中山と618mPが双耳峰のように仲良く並んでいる。南が谷になっている稜線は陽だまりで心地よいことこのうえなし。サクサクと踏みしめる落ち葉が膝に優しい。

 進路が大きく湾曲して840m級Pあたりにさしかかると鶏鳴山の鋭角なピークが正面になった。宇都宮方面から見る鶏鳴山は頂稜部が長く台形の山という印象が強いが、北側から見るその姿はむしろ槍のようである。

右奥中山、手前618mP
陽だまりの稜線は心地よし
鶏鳴山を正面に捉える


 手前の鞍部まで降りるといよいよ今日のルートの中核である急登区間の開始だ。実のところ、この手前の840m級Pへの登りも案外落ち葉で滑りやすい侮れない急登であった。ネットの記録には難渋する北斜面と錯誤した方もいるようだが、自分も異論の無いところだ。

 さて、鞍部からの登りは序盤は足がかりも多く、意外な事に出現するトラロープの存在にちと大袈裟では?と思っていると、徐々に斜度もあがりその凶暴さは遺憾なく本領発揮。

 広尾根で危険は特に感じないが、落ち葉でグリップが効かないし掴まる木がまばらなのでまさに四足歩行で進まざるを得ない。気が付けばトラロープにお世話になりっぱなし。この区間が難渋、というのを身を持って実感した次第だ。
 今年の春に登った男鹿岳の栗石山への急登を彷彿させるような登りであったが、むしろこの位の斜度だと雪が締まった所をアイゼン等で登ったほうが楽ではないかとも思う。

段々と急になるが・・・
トラロープ出現
延々と伸びている


 ようやく上部に平坦な部分が見えてきた。最後まで延々と張られたロープにすっかりお世話になってしまった。設置された方に大いに感謝します。

 ロープの終点からすぐ登山道に合わせると北峰へ到着だ。やれやれ大休止としよう。

うまく伝わらないがかなり急登
ありがとう。トラロープ
北峰で食事休憩

真正面の男体山も雪の中
小来川の集落を向く石祠
古賀志山から鞍掛尾根

先ほど通過した眼下の中山
手前の火戸尻山、奥が六郎地山
土沢IC方面の500数十m無名峰


 コーヒーを飲んでいると冷たい風がいくらか強くなってきた。そういえば今日は日光連山は深い雪雲の中。しばらくはあの方面も厳しい季節になるのだろう。

 鶏鳴山の山頂は今日は通過点。その先に進むと、しばらくは落ち葉をカサコソと踏みしめる軽快な散歩道である。

今日は山頂は通過点
心地よい落ち葉歩きがしばらく続く
鶏鳴山を振り返る


 後半も案外アップダウンが多くて今日はなかなか体力を搾り取られるが、815mPで東に向かえば本格的に下山開始だ。

コブの木
後半の登り返しは堪えるね
シンプルな道標


 6年前に小来川集落より笹目倉を経由して鶏鳴山を目指した時に歩いた稜線を覗き込む。この先の境界尾根を東へ進み石尊山へと抜けるルートが宿題となっている。

 終盤は変化の乏しい植林地下りを続けるとやがて林道へ接合した。先ほどの「下山道」の道標もそうだが、こちらの「登山道」も「どこへ」が抜けているところが渋いね。

 実は帰宅して知ったことが一つ。今回の自分の下山路は分県登山ガイド栃木と栃木の山150で紹介されている815mPからの下りルートと一致しているが、何気なくめくった下野新聞栃百本は815mPから北東尾根を進むのではなく、南側にある境界尾根の一本北側を下り、林道志路手線と接合している。
 境界尾根で石尊山への計画で使うのは無駄な回り道になってしまうが、次回鶏鳴山を歩くときは是非辿ってみたいものである。

 駐車地に着いてみると朝の先行者の車がまだ止まっていた。片側デポでどこまで出かけたのだろう。相棒の存在がちょっぴり羨ましい一瞬であった。

笹目倉方面への下り 懐かしい
林道へ出た
この道標も渋いね

霜柱の林道を行く
綺麗な沢を見ながら
今日の山遊びは終了

概略コースタイム

駐車地発(07:59)-取り付き(08:06)-岩(08:45)-中山(08:52)-伐採地(09:00)-618mP(09:26)-
作業道(09:46)-鹿よけネット(09:57)-840m級P(10:53)-鞍部(11:07)-北峰(11:40)-昼食休憩-
行動再開(12:33)-鶏鳴山(12:38)-947mP(13:00)-815mP(13:30)-林道接合(14:21)-駐車地着(14:41)

カシミール3Dデータ

沿面距離:11.3Km
累積標高差:(±)1,236m
所用時間:6時間42分
※累積標高差は、『国土地理院基盤地図情報数値標高モデル10mメッシュデータ』よりカシミール3Dにて算出した値

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一区切り

 本日のお山はこちら。なんと駐車場から5分の超ショート登山。

山頂の至近距離よりスタート

階段の道を登って・・・

残り紅葉

あそこがラストのピーク

到達!

 

 

 

 昨年夏までまったく意識していなかった『栃木百名山』。気が付くと残りが少なくなって俄然火が付いたのがその秋。

 かつてのメタボ中年にとって、日光澤温泉に投宿して歩いた黒岩山をはじめとして、大佐飛山、男鹿岳、そしてラスボスの錫ヶ岳。なかなかにして骨の折れる山行であった。

 日々衰えを感じる体だが、地元栃木を愛してやまない自分としては、やはり倉持裕至氏の栃木273山も出来れば目指したいところ。まぁ無理でもいいか。残った人生、無理せず楽せず?楽しんでいこう。

益子のお洒落なカフェレストランへ

 

 下山後は益子のお洒落なお店でランチ。

 県外からの集客もバッチリな益子は流石にセンスの良いお店が並び、かつての野暮ったい益子焼のイメージから脱却している。こんな進化は良いね。大いに見習いたいところ。

益子焼

 

お洒落なランチをいただきました

 

 お洒落なランチに舌鼓を打った後は・・・

芳賀ロマンの湯に浸かっていたら、じんわりと栃百の想い出がこみあげてきた。

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里山の紅葉



--  『GPSMAP60CSx US版』+『カシミール3D』+『国土地理院地図閲覧サービスデータ』にて作成 --

 宇都宮近隣で手軽な山であるはずの岩山。特にこれといった理由も無く伸び伸びになっていた。今年の紅葉も終盤を迎え、ようやく里にも降りてきた様子。天気の回復を待って昼前に自宅を出た。

 日吉神社前の駐車地に着くと、丁度歩き終えた若者が支度をして車を出発させていった。他にも2台県外ナンバーが止まっていたが、クライマーなのだろうか。案外有名な山なのかもしれない。

 神社手前から道標に従い、しっかりとした登山道を進む。はじめは森を横切るような道も、すぐに立派な岩が現れ始める。その辺の山なら大岩か?と思いたくなるような立派な巨岩が次から次へと出てくるところは流石!「岩山」である。

いざ岩山へ
いきなり岩場が
あっという間に高度を稼ぐ


 晴れの天気予報に期待するところ大だが、かろうじて北の空が明るい。残念ながら眺望の効く南側の空は未だ厚く雲に覆われたままである。日があればもう少し鮮やかだったろうが、それなりに色づきが深まる里の紅葉もなかなか良いものだ。

重い空が残念
 
里の紅葉もまずまず


 途中途中の岩峰に立つとなかなかな高度感。遮るものもなく爽快ではないか。男抱山も手軽にして好眺望だが、ここは更にその上を行くようである。重ね重ね空模様がいまいちなのが残念だが、まぁ贅沢を言わずにしばし岩遊びを楽しもう。

 
うっひゃー下が・・・
岩の上に残置ロープ


 すり抜けるような狭い岩戸が数か所。次から次へと現れる岩場は過保護な鎖やロープも少なめで良い。フィールドアスレチックのようで、小学校高学年~中学生くらいの子供を連れてくれば大喜びしそうな感じだ。

 
岩の間をよじ登る


 次こそは山頂か?と騙されながらもいくつかのピークを越えて、北側に青空が拡がる眺望が良い岩で一休み。このあたり、枯葉で踏み跡が隠されていて一部ルート不明な箇所あり。これでもかと連続する岩と案外侮れない山である。

山頂が見えてきた
北のほうは晴れている
古賀志山はいつ見ても格好いいね


 一のタルミから一投足で山頂へ到着である。少し時間が遅かったせいもあり、先客はすでに下山した模様。今晩は観測史上稀な11月の降雪予報とあり、段々と気温が下がってきた。先ほどから流れ落ちていた滝のような汗も一気に冷たくなって、たまらずザックからダウンを取り出して羽織った。

ご丁寧に
 
残り紅葉


 今日は岩場の連続なので久々に荷物を減らしてザックが軽い。その為お湯を沸かしてのカップラーメンは無し。でもこれだけ寒いとおにぎりと冷たいお茶は結構厳しいね。これからの時期は、やはり暖かい物を食べるのが山頂での一番の楽しみだ。

山頂へ到着
重厚な三角点
深岩と二股山


 昼食後は猿岩へ進む。ゴルフ場がおもちゃのようで面白く、上へ目をやると遠く北から西の山もよく見える。そして、その開放感溢れる眼下には・・・

南東側
ゴルフ場が箱庭のよう
雲が恨めしいね


 猿岩の鎖場。どうしようか迷ったが、垂れ下がる鎖が途中から見えなくなる位の斜度がある。経験者に同行してもらい、上か下からアドバイスを貰いながらなら降りられるかもしれないが、お初で単独では流石に自分もちょっとビビりモード。潔く直下のエスケープルートで行くべし。

 だが、このエスケープルートもまた甘くない。踏み跡は明瞭だが、滑りやすい急斜面の連続。きついトラバースありで、ルートファインディングでミスってコース修正中!的な悪ルートだ。

ひえー!これは無理だ
おとなしくこちらへ
エスケープルートも甘くない


 斜面に流されないよう頑張ってどうにか降りきると、上にデンと大きな岩場がある。どうやら猿岩基部に到達したようだ。あえて鎖場末端には行かず、次にここを訪れると時の楽しみにとっておこうではないか。

 
降りきった個所からクサリ場を覗く
ゴルフ場に出た


 ゴルフ場脇まで一気に降りてしまえば後は管理道を進む。「ハイキングコースはこちら」の案内板があるが、部分的にはいつボールが飛んできてもおかしくない場所をてくてくと進んでいくのである。プレー中の人達に何組も会ったが、みな怪訝そうにこちらを見ている。そりゃそうだなぁ。どう考えたって此処を歩いている自分のほうが異分子だよね(笑)

 
 
手入れされているだけあって綺麗


 管理道歩きを終えると、あとは日吉神社までの残りは車道歩きだ。右手の小高い峰を見ながら頭の中で今日のおさらいをしながら神社へと戻ってきた。

で、下山終了
日吉神社の南階段に到着


 日吉神社は立派な雰囲気があり、裏にある紅葉がなかなかお見事。こんな目立たぬ所にひっそり建つ神社に、まるで魂が乗り移ったの如く鮮やかな紅葉。しばし、ため息が出そうな心持で境内に佇んだ。

 振り返ってみると、こんな街中にあるのにこんなにやんちゃな感じな山も珍しいかったなと改めて思った栃木百名山99座目であった。

社殿脇の紅葉が見事
立派な石祠もある
大きな切り株

 
あの里山もいつか狙いたい
 
 

概略コースタイム

駐車地発 (11:41)-三番岩(12:05)-二番岩?(12:41)-山頂(13:06)-昼食休憩-行動再開(13:20)-猿岩(13:28)-
ゴルフ場脇へ(13:49)-車道へ(14:08)-日吉神社着(14:17)

カシミール3Dデータ

沿面距離:5.1Km
所用時間:2時間36分

カテゴリー: 鹿沼・粟野の山 | 10件のコメント