冬季三本槍デビューは快晴無風でむふふふ!



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三本槍岳の過去の記事
    2017年09月09日  リハビリの三本槍
    2012年08月31日  鏡ヶ沼から須立山と三本槍岳

関連山行
    2015年02月21日  無風快晴、山頂までノートレース 会心の赤面山

 前日のてんくら(天気とくらす)予報A判定。
 標高2000mの風は10m以内。天気は晴れ。
 そしてSCW予報のデータもそれを裏打ちしている。
 もうこれは行くしかないでしょう!
 ということで念願の三本槍。
 Mtジーンズのゴンドラ使いで楽しちゃったけど、まずはデビューが叶った。

 今回の山行は駐車場代とゴンドラ代がかかるので、自分的には幾分バブリーである。倹約を旨とし(笑)往復の車は下道を行くこととし、その分は中高年が得意技の早起きでリカバリ。

 予定通り8時少し前にMtジーンズスキー場の駐車場に着けば、既にかなり大量の車が押し寄せており皆さん続々と準備を整えゴンドラとリフトの乗り場へ向かっている。
 これは出遅れては大変と自分も支度を急ぎ、チケットの購入、登山届の提出と忙しく、普段の山行ではありえない状態にいささか面食らう。

 ゴンドラは8時半から運転開始ということなので20分ほど列に並んだが、スキースノボの方々の中にあって登山者はかなりアウェーな存在である。ようやく登りのゴンドラに収まるまで、自分以外の登山者は一名を見たのみ。あまり歩く人はいないのかなかとも思ったが、いくら減少したとはいえスキースノボ人口と登山人口との比を考え、かつここがスキー場であるならば至極当然のことであろう。

 指示に従い定員のゴンドラに乗る。ザックを背負ったまま、しかも背面にはスノーシューがくくりつけてあり、乗り込んだ瞬間に失敗した!と実感。座席の後ろによりかかる事が出来ずに変な角度の前かがみがキツイのだ。前に座った方、御免なさい。不自然な姿勢で貴方に迫っていた中年オヤジは自分です( ;∀;)相手が男性じゃなかったら『事案発生』になりかねない。ヒヤヒヤものだったのだよ。

ゴンドラ山頂駅から中の大倉尾根までは穏やかな樹林を進む

 ゴンドラ山頂駅でスキーな方々と別れを告げ、しばし積雪の林道歩き、そして展望台からいよいよ山道へと進む。
 雪は締まっており歩きやすい。念の為にチェーンスパイクを履くと快調に進むことが出来る。

 チェーンスパイクは先週の社山もこれ一つで歩き通せたが、ピッケルを持って滑落に備えなければならないような急峻なところでなければ殆ど行けるような気がする。ゴムが劣化して切れたりすると一瞬で機能しなくなるのでこれ一つというのはリスキーだが、他に何か一つ持っていけば充分だと思うのだ。今回はスノーシューを背負ってきたのでアイゼンは置いて来た。
 まぁ逆に言えば雲龍渓谷参りのようなシチュエーションを除けばアイゼンが無いと歩けない場所は、自分の力量からして元来手に負えないと認識するほうが正しいのかもしれない。

尾根に乗ると茶臼岳と鬼面山から朝日岳がシャープにお出迎え

 無雪期の中の大倉尾根が絶景だったのは記憶に新しいが、白きその風景は美しいの一言である。欲を言えば、やはり今年の特徴である雪の少なさが残念ではある。

 しかし、しかしである。
 この風の無さはどうだ。そして天気の良さは。
 気温とて、暑いのは嫌だが極寒も嫌だ(我儘な奴)。
 今日は登る汗に一枚また一枚と薄着になり、フリースいっちょの里山歩き並みの軽装である。
 おかげでザックは脱いだものでパンパンになっちまった。

対極の穏やかさは赤面山

 なだらかと言えばなだらかな中の大倉尾根も、第一の目標点であるスダレ山に向けて斜度が上がっていく。こうして写真でみるとなんてことは無いように見えるが、行程が丸見え故に案外きつく感じるのだ。実際には大した距離と標高差ではないのだけれど。

向かうはスダレ山

 ようやくスダレ山を通過すると暫くは雪がまったく無い岩交じりの場所となる。風が強くて雪が付かないのか、或いは地熱が高くて雪が溶けるのかは不明。暫く進むとまた雪が増えてくる。

 1856m地点を通過するあたりから、清水平から続く大平坦地を眺めるようになり、そしてその先には大きな三本槍が横たわる壮大な風景が拡がる。真っ白なシルエットを期待してきただけに、ごま塩の平原に雪の少なさがちょっと残念だ。だが贅沢を言ってはいけない。この好天に免じれば全然OKであろう。

一旦下れば三本槍が大きく姿を現す

 平坦エリアで千々に乱れた足跡を適当に追っていくと時々踏み抜くようになる。何度か膝まで潜りながらもようやく締まった急斜面のトレースに辿り着けば、あとはひたすら直登直登。霧降のゲレンデ跡程はインパクトが無いが、積雪期ならではの登りが楽しい。

立派な海老の尻尾もさることながら、今日の天気の良さったらどうだろう

 いい加減直登でアゴガ上がってきた頃、山頂へ到着!
 三本槍岳は過去2回とも好天で登ることが出来たが、今回の良いコンディションに改めて感謝。

旭岳の切り立った東側は雪を纏うと更に凄みが増す

磐梯山の下には猪苗代湖の影が薄っすらと拡がる

白き飯豊連峰の神々しさよ

そして人を寄せ付け難い雰囲気の三倉山への県境稜線

会津駒ケ岳(たぶん)

 先着の人も後着の人も山頂滞在時間が短く景色を眺めてすぐ下山してしまう。山頂は風が強くてそれどころじゃないだろうと行動食のみと考えている人が多いのだろう。いつもの風の強い状況を考慮すれば妥当な考えだが、今日の自分は確信犯で『絶対山頂で飯食べるぞ』と意気込んできたのだ。
 まったく無風というわけでもないので、山頂の東側の低い所にいつもの雪上マット(小さなレジャーシートと大きなゴミ袋で作ったマット)を設営{敷いただけともいうが}し、お湯を沸かす。
 こんなところでよく食事するなぁという、好奇な目も多かったが、こちらへ降りてきて弁当を広げるランチ仲間が一人また一人と増えていく。皆さん奇跡的な今日のこの状況を楽しまれているようだった。

塩那の稜線かな?

 コーヒーを飲みながらもう一度ゆっくりと景色を堪能し、さぁ、ゆるゆると下って行きましょう。同じルートを往復する時は積極的に帰りの景色を楽しまないと損。

光輝く氷の華

なかなかの高度感

行きはあちらを登り、下山は夏道ルートで

旭岳と飯豊連峰のコラボ

下山もまた絶景だ

1900mpはピラミッドのように美しい形

この地点の通過のみ少し緊張 左に滑落注意! 落ちると止まらないかも( ゚Д゚)

午後の光を受けて輝く

好天の那須に感謝

 前回、初秋のこのルートを歩いた時のダイナミックな眺望に感動した記憶が蘇るも、こうして白い季節の素晴らしさに更に感動することの出来た中の大倉尾根。そして、北温泉から登ってきた時に単なる分岐点でしかなかった中大倉山の山名板を見て、いつもの里山に戻ってきたような気持にもなるのであった。

ようやく戻ってきた

 ゴンドラとかリフトとかの類で下りに乗るのは筑波山以来かな。
 次々とゲレンデを目指して上がっていくスキーヤー達を傍目に、一人、貸し切りの箱で下っていく。想像以上の上出来コンディションで楽しめた今日一日に対する喜びと感謝が改めてこみあげてくるのであった。

下りのゴンドラに乗るのはめったに無いが、これはこれで楽しめる

概略コースタイム

ゴンドラ山頂駅発(08:40)-1462mP展望台(09:00)-スダレ山(10:31)-三本槍岳(11:13)-昼食休憩-行動再開(11:58)-
スダレ山(12:45)-1462mP展望台(13:43)-ゴンドラ山頂駅着(13:55)

カシミール3Dデータ

沿面距離:9.0Km
所要時間:5時間15分

カテゴリー: 那須塩原の山 | 4件のコメント

今シーズン初の雪歩き、相変わらず絶景の社山

(今回は夏道の標準登山道ピストンなので軌跡は割愛)

 ぼやぼやしてると雪の上を歩く前に冬が終わってしまいそうな今シーズン。

 山の駅たかはらに電話してみたら、牧場は壊滅的な状況だという。とにかく雪が全く降らないという事らしい。

 霧降高原はどうかなと、レストハウスのサイトに載っている写真を見るにゲレンデ跡は相変わらず岩が露出している有様。
 雪が豊富な那須は日々風が強そうで、てんくらA判定の日以外ちょっとためらわれる。

 てな訳で、奥日光なら少しは雪も期待出来るかなと考え、雪のシーズンは初めての社山を登ることにした。
 SCW天気予報曰く。社山上空の風が正午位に弱まるという。情報は見事に的中し、雪は拍子抜けするほど少なかったが、青空の元、気持ち良い山歩きをすることの出来た一日であった。

鋭角的な形の良い山 社山

このアングルからの男体山はいつでも秀逸

阿世潟より山中へと入る

峠からはしばらく雪も無し

高度を上げるとまずは南の好眺望 今日は富士山は見えない

近そうに見えていて案外遠いんだなぁ

まったくもって春の稜線だね

脇の斜面には幾らか積雪も 遠くの白い稜線がカッコいい

あと一息 えんやこら

折角の雪だからわざと真ん中通過

良い雰囲気だね

そして山頂

西の展望地から

黒檜岳までまた歩きたいものだ

ずっと行きそびれている足尾の山は今年こそデビューしなくちゃ

奥  地蔵岳からの稜線も歩き通してみたいもの

下りの定番眺望を楽しみながら

遠く高原山

もうちょっと雪が欲しかったなぁ

測量所下にデポしたワカン回収(本日無用の長物)

阿世潟峠から北斜面へと下る

今日一日の快晴に感謝

今年の雪遊びは最初で最後になってしまうのかなぁ

来年はもっと雪が降りますように

概略コースタイム

駐車場発(08:44)-阿世潟(10:01)-阿世潟峠(10:26)-測量所1567mP(11:03)-社山(11:59)-
昼食休憩-行動再開(12:43)-測量所1567mP(13:29)-阿世潟峠(13:55)-駐車場着(15:32)

カシミール3Dデータ

沿面距離:12.6Km
所要時間:6時間48分

社山の過去の記事
    2013年11月13日  中禅寺湖、大日尾根 上野島ルートで社山
    2011年09月11日  中禅寺湖南陵を歩く
    2009年10月09日  中禅寺湖の展望台、社山

関連山行
    2017年05月17日  案外疲れた半月山
    2015年03月15日  今季最後の雪山
    2007年09月07日  半月山から茶の木平まで

カテゴリー: 日光の山 | 10件のコメント

お買い物

 パジェロミニ乗り換え作戦の一環として、スタッドレスタイヤをメルカリで売った。そのお金をまだ現金化していなかったのだ。\15,000の売り上げだがメルカリにショバ代一割を引かれて手取りが\13,500としょぼい。
 これを自口座に振り込んで貰うと更に手数料が発生してしまう。ポイントに等価交換すればメルカリの支払いに使えるということで様子を見ていた。

 で、何気に『デジタル一眼』というキーワードでメルカリを検索すると、10年位前のカメラが1万円前半台、それもダブルズームレンズキットがごろごろ出品されている。しばらく観察していると値引き交渉の末場合によってはギリギリ1万円あたりで売れているようだ。
 手持ち資金に不足は無い。
 ということで、あれやこれや物色すること一週間。
 SIGMAの18-200mmというこれ一本あれば暫く遊べそうと直感したEOS kiss X(無印)をGet。
 結局は物欲に負けただけという話なのだが(;´∀`)

 9日から寒波到来で降った雪を求め、本当は雪遊びに出かける予定だった日曜だが、GPV予報だと山の中は案外厳しそうな雰囲気だったので早速このカメラを持ち出して近間のお散歩にてお試し撮影会敢行(笑)

 長年でデジカメは液晶画面見ながら撮るという習慣だったが、やっぱりカメラってファインダー越しが正解だな。見えるものがなんとなく違うなぁ。シャッター切るってこういうことなんだなぁと改めて実感。

 で、いろいろ撮ってみて気づいた事。
 ミラーレス(OLYMPUS E-PL6)とはまた違ったピント合わせの難しさ。
 ミラーレスが軽自動車ならデジ一は普通車かな。
 E-PL6が機能盛沢山で、使いこなせばいろいろな可能性を秘めているのに比べ、古いデジ一は機能は限られているけどやっぱり基礎体力が違うなぁと感じたのだ。
 パソコンにデータを落として、やはマイクロフォーサーズとAPS-Cの差もあるかもって感じる。
 APS-Cのミラーレスなんてのもきっと画質いいんだろうねぇ。

 それにしてもSIGMAの18-200mm。これ一本あればレンズ二本持たなくていいからGood。後継レンズはピント合わせのモーターが超高速になったり手振れ防止がついたりマクロが付いたりしてるがこのレンズはいたってシンプル。でも、明るい屋外で撮るなら充分かなと思った。

 しかし、しかしである。

 カメラとレンズで約1Kg。これは山には持っていけないわね。1Kg余計に持つなら他にザックに入れたいものは幾らでもあるのだよ。

 でもやっぱり写真撮るのって楽しいなぁと思う。
 自分の山歩きの写真はどちらかというと記録的な撮り方になってしまっているが、今後はこのロートルカメラで少しづつ撮影を勉強して、山でミラーレスを持った時も漫然とシャッターを押すという行為から一歩脱却したいと思ったのである。

 とまぁ、能書きの割には相変わらず散漫かつツッコミ所満載の写真だが、本日の散歩の様子を羅列しておきます。

赤川ダムよりスタート オートフォーカスが難しい

枝ぶりが綺麗

静けさが良いね

トリムコースへ向かってみる

階段脇を登っていき

ノート―レース 否、小動物がお先でした

ダムへ戻ってきた

だいや川公園に河岸を変えるも 女峰山はご機嫌ななめ

小川のせせらぎにほっこり
カテゴリー: 日記 | 6件のコメント

御前山から井殿山、津室山、住谷山、赤沢富士



-- 『GPSMAP60CSx US版』+『カシミール3D』+『国土地理院地図閲覧サービスデータ』にて作成 --
※当コースには一般登山道でない箇所が含まれています。参考にされる場合は自己責任でお願いします。

 御前山は以前から訪れてみたい場所であったが、春先から秋まではとても暑くて歩けそうにないので真冬しかないなと思っていた。最近は県東エリアに足繁く通っているので、それならばと思い立つ。ついでに付近の名前のついた山も踏んでみようと考えながら地図を眺めた。
 一つ一つのピークが独立しており、尾根通しでそれぞれの山を繋ぐことは案外難しそうである。縦横無尽に通っている車道や林道を避けて通ることは出来ないようだ。茨城の山はこのパターンが多いからここは敢えて逆らわず林道歩きもコースの一部と考えることにしてルートを決めた。

 駐車地は道の駅かつらの大駐車場。
 車を替えてからの山行は流石にひと気のない路側にポイと駐車するのも忍びないので、どうしてもこういった駐車ポイントを選択しなければならないのが最近の悩みだ。贅沢な話だが、こんな時はパジェロミニの機動力とお気軽さが懐かしい。

登山口は北にあるのでちょっと冷え冷えとしている

 那珂川大橋の手前から少し進むと立派な登山口があった。悠々とした登山道を進んで行くと、途中にかなりの樹齢と思しき大木を見る。

よく整備された登山道を進む 写真ではわからないがかなり大きな木

 ひとしきり登ったあとは傾斜が緩むが、山城の遺構なのか、なかなか複雑な地形をしている。

次々と違った地形が現れる

 有名な鐘撞堂跡に寄り道をすると、御前山では恐らく随一と思われる眺望が拡がっていた。見えているのは帰りに登る赤沢富士であろう。美林の山で良い被写体だが、自分の腕では逆光でうまくカメラに収めることかなわず。

道標も流石立派だ

 鐘撞堂跡では2人の男性が声高に談笑中。そして更に進む途中でトレランの人に追い越されたのが今日の行動中で唯一遭遇したヒトである。まだ時間が早かったせいなのだろうか。人気エリア故にいささか拍子抜けした。

あずまやから北の展望で一休み

 道が南北へと別れる。北へ降りれば青少年旅行村へと至りガイドブックのルートが完了する。
 ここは南へ向かう。途中から舗装林道歩きとなるが、分岐すべき目論見の地図の実線道には鎖ゲートが掛かっていた。

林道歩きの末、ここよりゲートを超える

関係者の車の往来は今もありそうな雰囲気

 暫くは鬱蒼とした林道を淡々と詰めていく。薄い藪が出てくるが問題無し。道が大きく右手に湾曲して尾根に乗り上げる場所で、流石に飽きてしまったから直登してショートカットだ。

林道が大きく湾曲する箇所をショートカットで直登してみる

登り上げると立派な林道

 立派な林道を暫く行くと崖地記号が地図に描かれている箇所を通過するようになる。林道脇には明らかに掘削した跡が延々見られ、かつてこの場所で林業が盛んだった頃の名残を感じる。
 地形図で道が途絶える少し手前あたりから段々と道が自然に還りつつあり、そして藪が煩くなってきた。

やがて藪の世界となっていく

 井殿山の西側は岩が剥き出しになっており、容易に近づけない雰囲気がある。山頂を巻くようにして回り込む踏み跡もいよいよ途絶える頃、若干手薄なポイントをがありそこから取り付いた。
 アプローチ箇所はザレていて掴む岩角も脆く気が抜けない。今日のルートでは一番の難所であったと言って良いだろう。

巻きながらポイントを探る

息を切らしてよじ登ったところが井殿山だ 山名板の類無し

 近年のネット情報では山名板があったようだが、見渡しても板の類は一切無し。
 少し先にあった廃屋は情報通りに健在だ。なんとなく寂れた雰囲気に包まれる中、先へと進む。

山頂の少し先に廃小屋

周囲の地面に露出する鉄の基礎 何が建っていたのかは知れず

明るい木立から幾らか景色もある 日差しが有難い

 井殿山から津室山間は一変して道型もしかっりして藪はまったくなくなる。北側にある光戸の集落から井殿山に登り、津室山に至るルートはネットでも散見されるため、踏み跡の濃さも頷ける。

 そして津室山もまた山名板の一切無い静かなピークである。井殿山と違ってこちらは三角点だから栃木の山なら放っておかれるはずは無いのだが、茨城のハイカーは他の山も総じて山名板に淡泊なようである。
 栃木のハイカーが固執しすぎていると思うのが正しいのかもしれないが、いずれにせよ傾いた三角点標柱を見ていると忘れ去られたような雰囲気を感じるのを禁じえなかった。

津室山もまた山名板無し ここで昼食とする

 津室山から北東の尾根への入り口を探すのに少し手こずった。ツツジの時期に歩いている記録も多いが、冬枯れの今、このありさまではやはり最近はめっきり廃れたルートなのかもしれない。

僅かだが笹道あり ここは道形がしっかりとしていた

一旦尾根を下り切った谷筋で作業道に拾われる

 再び薄暗い廃作業道を進み、続く舗装林道歩きも束の間。かたわらから延びる予定していた破線道跡はすぐに藪に飲み込まれていくのだ。今日は楽ちん林道歩きとばかり思っていたがなかなかそうもいかないらしい。

繋ぎの林道から破線道へ 藪のお待ちかね

足もとの道型はあるのでとにかく前進

 今日一番の藪区間。久しぶりに四つん這いで通過すること数度。やがて峠のような所で尾根に乗ればほっと一息。
 感心したのはそんな藪でも、時にはしっかりとそして時には儚げな痕跡でも道型が続いている事だ。地形図の破線も伊達じゃないなぁと実感した。
 こういう山をあちこち歩いてきて破線道の現存に懐疑的になっていた自分だが、そんな所を丁寧にトレースするという課題で歩くのも一興ではと思った次第だ。

峠のようなところから尾根に乗ると案外穏やかである

住谷山が見えてきた

 今日のルートは総じて標高差は大したことは無い。だが流石に距離を歩いて来たせいかいささか疲れが出始めた、住谷山の頂上部に立つ廃屋に到着。潰れかけた廃屋の中に本のようなものが散乱していたが、なんとなく正視しがたい雰囲気で目を逸らす。ここもまた忘れ去られようとしているかのようだ。

山頂手前にやはり廃屋があった

 三角点はと探すと、祠の少し先の低い個所に見つけたがやはり山名板は見当たらない。

祠のあるピークから少し先にひっそりと三角点があった

 計画では三角点から南東に下降する予定であったが、小さなしめ縄が掛かった先に明らかに参道と思しき道型があり、これを下る。やがて予定していた方角と収束し、計画通りに住谷の集落へと降り立つことが出来た。

しめ縄のかかった参道より下山する

住谷の集落へ出てきた

ゆずがたわわに実っている

 猫の子一匹はおろか、文字通り誰にも遭わずに集落を抜け赤沢富士方面へ延びる林道を進む。人家は点在するもあまりに人の気配が無く、ちょっと大袈裟だが人類滅亡の未来にタイムスリップしたような錯覚さえ感じてしまう。

 赤沢富士への最後のアプローチはきっと登山道があるのだろうとタカをくくっていたが、こちらは破線道のあるべき場所に一切の痕跡が認められず。少し先の歩きやすそうな場所を探して取り付き、植林と雑木の混合林を少し登るとすぐに道標が見えた。白山神社からの登山道に合流したようだ。

赤沢富士もどうやら裏口入山だったようだが、ようやく道標と出会う

 山頂方面に直登していく踏み跡もあったが、道型のしっかりした方を選び南西の尾根から登り上げた先が赤沢富士。本日初めて見る山名板であった。

いやぁ、本日初めての山名板

枝越しの東の眺望 でも海が見えるのが嬉しい

 山頂から僅かな下降で林道へ出会えばあとは延々とこれを下っていく。日を落とし始めた冬の弱い木漏れ日のせいであろうか、流石に林道歩きの足も重くなってきた。

長い林道歩きの末ゲートを跨ぐと・・・

 林道をゲートを跨ぐと不可抗力的に嵐山山水さんの敷地に出てしまったが、現在休業中のようで人の影は無し。ネット情報で既知の鉄の扉をそっと開けて外に出た。

嵐山山水さんの敷地に出てしまい、門をこっそり開けて出場

本日休業で良かった この奥が林道

 嵐山山水から少し先に(公式?)登山道の道標があった。果たして山頂からの下山路にこちらへ誘導する山名板があったかどうかは不明である。機会があったら是非確認してみたいものだ。

公式登山道は少し先にあったが、山頂からこちらへの道標は無かったような?

 長い長い今日のルートもやっとおしまい。道の駅に面するR123に出てようやく6時間半ぶりにヒトに遭遇するのであった。

概略コースタイム

駐車場発(07:33)-登山口(07:40)-鐘撞堂跡(08:10)-御前山(08:16)-あずまや(09:08)-林道ゲート(09:42)-
林道終端(10:17)-井殿山(10:31)-津室山(11:00)-昼食休憩-行動再開(11:35)-笹道(11:47)-
舗装林道接合(12:20)-古い破線道へ進入(12:23)-藪から解放されて峠(12:39)-住谷山(13:23)-
住谷集落(13:40)-赤沢浄水場(14:02)-舗装林道から山中へ(14:16)-白山神社からの登山道と合流(14:21)-
赤沢富士(14:35)-林道へ接合(14:48)-林道ゲート出て嵐山山水通過(15:17)-駐車場着(15:36)

カシミール3Dデータ

沿面距離:20Km
所要時間:8時間3分

カテゴリー: 茨城県の山 | 2件のコメント

雨巻山、足尾山から境界尾根

(地図と写真はクリックすると元サイズで表示)



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雨巻山の過去の記事
    2007年12月24日  2007年、歩き納めの雨巻山

 13日に大郷戸アルプスを歩いた際、隣の山塊である雨巻山がことのほか大きく立派に見えたのが印象的であった。よし、来週はあそこだなと直感。どうせなら少しひねりを入れて歩こうかと地図を見ながら思案した。
 11年前にまだ山歩きを始めた頃に歩いたルートを懐かしんで前半を廻り、その時に終端であった御嶽山より更に北を目指して境界尾根を辿って県道へ着地。あとは途中デポのワインレッド号で帰りの車道歩きを省力化という段取りだ。

朝の光が残る三登谷山から

大郷戸アルプスと右奥に富士山

 予定では遅くとも正午前には足尾山を通過と考えていたが、思ったより順調な歩きで未だ誰も居ない雨巻山の山頂を独り占め。今日も沢山のハイカーが此処を目指して登ってくることだろう。

誰も居ない山頂

東側の眺望はすっきり

御嶽山も絶景也

鉄塔のうねうねが凄いね

 11年前は御嶽山から少し戻った道で大川戸へと下ったが、今回は北側の鎖付き急斜面を初体験。
 注意すればさほどではないが、結構な斜度と距離である。登ってくる人を数人待って自分も下降を開始する。
 御嶽山まではよく整備された登山道だ。難所と言われる猪転げ坂でさえも、その由来を忘れてしまうほど程手厚く整備されているから、御嶽山の鎖場は結構パンチの効いた区間と言えよう。

足尾山から先も道標がある

 鎖場を過ぎると再び穏やかな尾根歩きとなった。足尾山を通過してしばらくすると『タイタニック岩』という案内があり、巻道から真っすぐ進むと御覧の岩場頂部に達した。
 写真に写っている岩の下は真っすぐ切れ落ちておりその先端に立てばまさにタイタニック号の舳先から海原を見渡すが如しかな。万が一落ちたら洒落にならないのでへっぴり腰で少しだけ下を眺めておしまい。近くまでおいでの方は一見の価値ありだ。

タイタニック岩から

 北尾根ルートも踏み跡濃く道型もしっかり。地蔵院経由で大川戸へ下山出来るようだ。だが、今日の核心部はここから。
 地蔵院へ向かう道へ別れを告げ、境界尾根を追い続ける。

ここから登山道離脱 踏み跡は落ち葉にかき消された

 得てして境界尾根というものは歩きやすくなっている。というより境界の維持管理の為に仕事の人が歩く機会が多いので自然とそうなるものなのだ。ルートファインディングとしてはいささかつまらないかもしれないが、僅かな方角の狂いで見通しの効かない枝尾根に吸い込まれて地図とGPSと睨めっこしながら胃の痛い思いで歩くのに比べれば、たまにはこんなお気楽な歩きも良いなぁと思いつつ・・・二回ルート外したのは内緒。

冬枯れの藪は気持ち良い

 予定よりも遥かに早いペースで来れた。まだ先だろうと思っていた345mPにて昼食タイムとした。
 時間も丁度お昼だから雨巻山の山頂はさぞ沢山のハイカーで賑わっているだろうに、このピークのなんと静かな事か。
 この山域は鹿はもちろん猪の気配も薄く、目を凝らすとたまに狸の溜め糞が転がっているくらいで、動物でさえも近くに居ないとなるといよいよ自分ひとりのピークのようである。

昼食の345mPにて 境界見出し票が紅一点「

 境界を追うルートも県道に落ちる頃になると不明となり藪が濃くなってきた。そのまま直進すると高い法面に直面してしまうことは解っていたので少し進路を西に振って下降する。

最後はご愛敬で・・・

 どんぴしゃりかなと思ったが、工事が進んでいるようで法面工事の延伸地点へ出てしまった。見るとヘリ伝いに降りられるのでここを下った。新道建設の為にその分斜面が後退したので地形図よりかなり手前でこのポイントへ到達してしまったようだ。

工事中の場所へ出た

ヘリを伝って降りていく(本来ならばトラックのあたりが尾根末端だった筈)

左奥にフィニッシュ

 後は延々と車道歩きを残すのみ・・・だが、
 今回は久々のワインレッド号を朝のうちに仕込んでおいたのだ。
 グーグルマップで見つけたこのデポ地。下山ポイントから2Km程あるが、事前に実地偵察を行っていれば他にも候補地があったなぁと反省。やはり事前計画は手抜きしないほうが良い。

ワインレッド号デポ地

やぁやぁお帰り

 残り4キロあまりの道のりだが、幾らか勾配があるから結構終盤のタスクとしてはキツイかな。
 でも、今日歩いた稜線を見ながら漕ぐペダルはやはり気持ち良いね。

歩いた尾根が一望

概略コースタイム

駐車場発(07:13)-三登谷山(08:02)-雨巻山(08:53)-展望台(08:57)-御嶽山(10:08)-足尾山(10:19)-
タイタニック岩(10:36)-登山道離脱(10:48)-345mP(11:52)-昼食休憩-行動再開(12:30)-275mP(13:11)-
県道へ接合(13:43)-自転車デポ地(14:17)-駐車場着(14:56)

カシミール3Dデータ

沿面距離:17.7Km(自転車区間含む)
所要時間:7時間43分

カテゴリー: 県東の山 | 4件のコメント