大井川遡行

静岡の旅六日目 11月23日(火)

 予報通り前線通過後の快晴。
 早めに支度をしてビジネスホテルを出発した。
 今日の目的地は大井川上流を遡行、寸又峡と奥大井散策である。

 静岡駅脇からすぐに国道362号へと進む。川幅の大きな安部川を渡り、山間部に差し掛かる。並走する藁科川と別れ、徐々に標高を上げて行くと共に道幅も狭くなり斜度もきつくなってくる。

 標高10m程度の静岡市中心部より最高標高点は900mにも達し、その後寸又峡方面に向け標高差600mも下るという山岳国道である。

狭小国道362号を行く 標高700m付近に散在する集落と茶畑

 驚くべきは山間部に断片的に集落が散在することであろう。標高を上げていくと僅かな平坦地に現れては消える集落の数々。よくぞこんな場所にと唸るような所に展開されるのは意外な風景であった。

まさにポツンと一軒家だ

本日のメイン 寸又峡 北半分の寸又峡プロムナードコースを歩く

 南に向かう国道362号と別れ寸又峡へ向けて北上すると、すれ違いが厳しいような狭路が延々と続く。
 まだ朝早い時間だったので特に問題も無く通行することが出来たが、寸又峡から戻り奥大井へ北上する時は交互通行の規制が敷かれていた。対向車には観光バスも列をなしているではないか。これは規制無しで行き会ったら双方アウト確実だろう。
 規制も警察では無く役場が主体のようだ。区間がかなり長いので、役場の軽トラックが前照灯とハザードを点灯させてケツモチとして最後尾を走り、途中停車や離脱を監視するという仕組みだ。

朝日岳へは標高差1300mのガチな登り

 寸又峡入り口は奥にも駐車場があるにも関わらず、問答無用で手前の大駐車場へ誘導される。
 帰りにわかったのだが、大駐車場はあっという間に埋め尽くされ、寸又峡温泉郷のいたるところに設けられた特設駐車場に案内される仕組みとなっている。それだけこの場所の観光人気が高いことが判る。ちなみにどこに停めても500円の駐車料金は徴収されるように地元の方がきっちり管理している。これだけ人の出入りが多いと清掃やトイレ維持など管理に手間もかかるのだろうからこれは仕方がないことだと思う。

 直線で400m足らずの温泉街には屋台が出たり道の両側の宿がお店を開いていたりしてプチ繁華街の様相を呈していた。今日は祝日なので相応の人出のようだが、紅葉が既に盛りを過ぎたこのタイミングでこの量なのだから、最盛期は林の中のあまたの特設駐車場まできっと満車になるのであろう。

祝日なので人の出も多い

寸又川の深い峡谷を眺めながら

 寸又峡プロムナードコースは基本的に舗装林道歩き。特に履物に注意しなくても気軽に歩けるので沢山の人が訪れるのだ。人は多いが、南アルプスの懐に抱かれた感のある山深い風景を眺めながら歩くのは実に気持ちが良い。

名前の由来は夢にまで出てくる程美しいからだという

 有名な夢のつり橋に差し掛かる。エメラルドグリーンやコバルトブルーに輝く湖面が美しいと言われているが、もうちょっと光があればという感じ。まだ早い時間故に太陽の光は峡谷に届いていない。

90mとあるが結構長く感じる 紅葉の最盛期は美しいだろう

風が強くて微妙に揺れた こういうのが苦手な人は結構苦戦するかも

対岸の高台から

 遊歩道は吊り橋手前で一旦下り、渡り終えた個所から急登で対岸の林道に復帰するように出来ている。
 ここまで気楽に歩いていた観光客も吊り橋でスリルを味わい、標高差60m程度の急登で大抵息を上げて足を止めていた。

周回で戻る途中の飛竜橋 こちらは普通の鉄橋だ

前黒法師岳への標高差1300mの登り 「険しい山です」とある

 周回コースを終え駐車場に戻る途中、出店のお汁粉などに目が行くも、庭にあつらえられた席に一人オヤジが座って椀をすするのも画にならんだろうと思いパスする。観光地なので食べる場所はふんだんにあるだろうとタカをくくっていて食料の持ち合わせも無い。このあとの行程で食べる所が無く後悔するのだが、体裁を気にせずここで腹に物を入れておけば良かったのであった。
 この時点ではまだそれに気づかず、次の訪問地であるレインボーブリッジを目指した。

レインボーブリッジ駐車場が満車だったので案内された駐車場から歩く ついでに接岨(せっそ)大吊橋をチラ見

滔々と流れる大井川

大井川のスケールの大きい川幅は下流域から上流域まで一貫して見られる

 奥大井レインボーブリッジの駐車場は満車につき、少し上流の駐車場へ誘導された。本来の駐車場入り口まで約500m程のだらだらした車道登りを歩き、大井川鐡道の奥大井湖上駅へと下っていく。上から眺めるレインボーブリッジがエメラルドグリーンの湖面に浮かび上がるように横たわり、その先にある湖上駅に人々の姿が見える。

そして奥大井レインボーブリッジへ

奥大井湖上駅は自由に見学することが出来る

井川行の列車が入線する 小さな車体が渓谷によく似合う

出発進行!

トロッコ車両には是非乗ってみたいものだ

大井川鐡道の現在の終点である井川駅

 レインボーブリッジを後にして更に大井川を遡上する。道幅は狭くなりすれ違い困難な区間が続くが、至る所に大井川鐡道のトンネルが道路下をくぐるようにして貫通している。よくぞこんな山奥に鉄道を引いたなと感嘆が絶えない。

 井川ダム手前の山影にひっそりと佇む大井川鐡道の現在の終着点、井川駅の駅舎。懐かしい感じに包まれる空間だ。

有人駅でホームに入ることは出来なかった

 陽の差し込まない駅周辺の真ん中に灯りが暖かく灯る。ほっとした心地になる静かな駅舎であった。

駅裏手から

 この後、井川ダムも見学してから来た道を戻ったが、もう少しじっくりと時間を掛けても良かったかなとも思った。
 井川湖より更に北上し、畑薙湖へ進み奥大井川深部を探訪するのも良いかもしれない。

 大井川遡行から戻り、国道362号、473号と南下して島田方面へ。
 途中にある道の駅川根温泉が今日の泊地である。今回の旅で初めての温泉が楽しみだ。 

カテゴリー: 車中泊の旅   パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

2 + 3 は
Please leave these two fields as-is:
スパム対策の為ご面倒おかけいたします。入力は半角でどうぞ

日本語が含まれない投稿、URLが3個を超えた投稿は無視されますのでご注意ください。