鼻曲山



-- 『AQUOS SENSE With GeoGraphica』+『カシミール3D』+『国土地理院地図閲覧サービスデータ』にて作成 --

 昨晩、道の駅くらぶち小栗の里で設営を終え、食後のコーヒーを飲んでくつろいでいた。ふと車外に出ると駐車場には一台も車が無い。とりあえずトイレにと向かうと、張り紙があった。

 「夜間は二階トイレをお使いください」。入り口は施錠されていた。

 どこかに階段でもあるのかなと探すと、二階駐車場(トイレ)という矢印がある。見ると建物の裏手が高崎市役所倉渕支所の敷地となっていて、そちら側の入り口にあるトイレが利用できるということだ。

 急ぎ車を回す。やはり車中泊の先客が好位置を既に確保していた。脇のほうに車を停めてようやく落ち着くことが出来た。僅かに階段を登らないとトイレに行けないのはちょっと難だが設備は綺麗だから良しとしよう。

二度上峠の駐車スペースは絶景ポイントでもある

 翌朝のとびきりの快晴に心弾む。山頂天気予報も滅多に出ない快晴マークが毎時並び、風も常に数メール以内。
 国道406号から県道54号長野原倉渕線に入り西走するとどんどん高度が上がる。それに従い周囲の山々の色づき、鮮やかさがみるみうちに増してきた。

 峠の少し手前、浅間隠山(今年4月27日登山)の駐車場は既に満車となっていた。今日は土曜日だから登山者の足も早いようだ。

 これは二度上峠も満車かなと思いきや、意外にも無線の車と登山準備中の一台だけ。浅間山をバックに余裕で停めることが出来た。まずは幸先良いスタートである。

堂々たる浅間山 麓の紅葉も美しい手前のコブは小浅間山

北アルプスに雪化粧が始まる

 浅間隠山の賑わいに比べれば鼻曲山に登る人は極めて少ないのだろうか。確かにあちらの眺望は今日の天気なら確約済のレベルだが、さて鼻曲山からの景色は如何に。先発した二人組の若者たちの元気な話し声を追うように自分も出発した。

快適な笹の尾根道

 陽が差し込む笹の繁茂する登山道は快適。時折腰高程度になる場所もあるが歩きにくさも無い。露が付いていないので濡れずに済むから実に心地よい。

氷妻山は三角点標石と消えかけた道標一枚のみの静かな山頂 通過点のような山頂だ

鼻曲山の”鼻”の部分が時折見えるようになる

 二度上峠から山頂までの標高差が約250mしかないので、登山として極めて楽なほうだろう。それでも山頂直下の急登は直登気味。葉の落ちた急斜面を登っていくと、ふと栃木の里山の道無き直登を思い出してしまう。どこか雰囲気が似通うものがあった。

最高標高点の小天狗から南側眺望

 そして登り詰めた所で眺望が開ける。地形図では1655mの点が描かれている場所だ。小天狗というらしい。最初ここが山頂かと思ったが山頂はもう少し先のようだ。だが西側の眺望は素晴らしい。

南西方面 奥は八ヶ岳か?

アップ 左奥が南アルプスで手前側は八ヶ岳っぽい

そして、小天狗より東に約100m行くと板のある山頂である大天狗

荒船山に続いてここにもシーサーが

真ん中の尖がった山は角(つの)落山 右が剣の舞 奥に榛名山と赤城山 左ずっと奥に冠雪の白根山も見える

南東に妙義山のゴツゴツが連なる

これは谷川岳だろう 今年予定はしていたのだがもうこれでは登れまい

笹を分けて二度上峠へと戻らん

獅子岩の一つ手前の岩に踏み跡あり 登ってみた

 獅子岩付近は大きな岩が露出している。往路でやり過ごした一つの岩に付く踏み跡を進んでみると、意外な事に南側の大眺望に出くわした。眺望の無い林間歩きだっただけに予想外のおまけに感動。

なんと、北側のスッキリ眺望で当たり! 左はこれから登る駒髪山、右は浅間隠山 それにしても鮮やかな紅葉だ

振り返ると鼻曲山の大天狗がギリギリ見えた

 無事二度上峠まで戻り、今度は真向いにある駒髪山へ向かう。
 駒髪山取り付きは道路から階段を登って、鉄の鳥居から登山道へと入るのだ。

二度上峠から真向いの階段を上がって鳥居をくぐり駒髪山へ

 鼻曲山方面と明らかに植生が変わり落葉松が色づく登山道を登っていく。最後は急登だが、これで今日の登りも終わりと思えば足も自ずと軽くなる。

山頂には石祠と岩があるのみ

 巨岩が立ちはだかるような場所を抜けるとそこが山頂。眺望は全くなく、賽銭が投げ込まれた石祠が静かに鎮座していた。
 山名板は木に打ち付けられた簡単なものが一枚。標高も書いてないが、板の一枚もなければ寂しかろうという思いから作った手作り感が溢れている。

山名板はこの一枚だけだ

梢越に浅間隠山がちょっぴり見える

約30分の登山終了

 駒髪山登山口の鳥居から見る風景もまた素晴らしい。車で峠に停めて浅間山を眺め、階段を登って南東の角落山から剣の舞にかけての眺めを見るのも良いだろう。

駒髪山入り口鳥居から見た二度上峠

角落山から剣の舞 登山しなくてもこの眺望が得られるのは素晴らしい

 駒髪山から戻ってきたが、朝先発した若者二名はまだ戻っていない。下山も彼らが先発して暫く声が聞こえていたが、様子からして氷妻山で昼飯でも拡げているのであろう。自分は氷妻山の手前で登山道を外してショートカットしてしまったので、結果的に追い越した形になった。きっと「さっきまで後ろにいたあのおじさん。なかなか来ないね」と思っていたに違いない。駐車場に戻ってみたら車が無くなっていたのできっとびっくりしただろう。

県道53号から見たミニ荒船山

 朝登ってきた県道53号を今度は景色を楽しみながらゆっくり車を走らせる。
 傍らに荒船山のように岩が押し出された山が見える。西上州はどこもかしこもこんな場所が多いのだ。
 見えていたのは県道脇にある無名の1142mPだと思う。

黄葉もたけなわだ

 腹がへってきた。山中でカロリー補給はしたが、やはり固形物が食べたいものだ。
 田舎道なので食べる場所はあまり無いが、一軒の蕎麦屋を見つけて飛び込み、もり蕎麦大盛を頼む。
 各県、各お店の名誉にかかわる事だし、また、自分が決してグルメでは無いのにも関わらず、
 『やはり蕎麦は栃木県だな』と唸ってしまう。

 これはどこの県に行っても同じで、特に蕎麦王国と言われている長野でも同じであった。
 もちろん栃木県でも店によってばらつきはあるが、平均点がかなり高いのではと思うのだ。
 最初はつゆに浸さず?だけを口にした時の香りと甘さ。そして、つゆは好みが分かれるが、麺との相性が肝心。主張過ぎずにそれでいて深みのある風味。栃木でも両方高得点(自分にとって)という店は滅多に無い。だが麺についてはかなりの確率で及第している。

 例外として上げるなら山形の板蕎麦かな。
 こいつはとにかく硬くて歯ごたえがある。ワサビでは無く唐辛子で食べるのが良い。繊細な感じとは一線を画しており、ある意味通常の蕎麦とは既に別な食べものと言ってよい雰囲気があり、自分の中では分けている。

 だが美味い。山形に行けば必ず食べるのだ。しかし連食はキツイ。なぜなら、ボディブローのように蕎麦の硬さが胃にダメージを与えるから。山形の人の胃力は強力なのだ。

榛名山の東側までやってきた ここにもまだ踏んでいないピークがあり懸案だ

 今回の山行旅は二座登り終えて終了。
 このまま宇都宮に戻っても夜には帰りつく。だが明日の予定が無いプータローはもう一泊するのである。

 で、確かにもう一泊した。泊地としては若干難アリだが、この道の駅は温泉が廉価で内容良し。温泉目当てなら悪くはないだろう。

 翌日は紅葉を楽しもうと日足トンネルの上の旧道を走る。だが既に天気は下降気味で、素晴らしい箇所もあったがいま一つ曇天で色が冴えなかった。ということで三泊四日の旅も終了である。

概略コースタイム

二度上峠駐車地発(07:50)-獅子岩(08:04)-氷妻山(08:32)-鼻曲山(09:53)-獅子岩手前の展望岩(11:09)-
二度上峠(11:25)-駒髪山(11:37)-二度上峠駐車地着(11:59)

カシミール3Dデータ

沿面距離:8.4Km
所要時間:4時間9分

カテゴリー: 群馬県の山, 車中泊の旅   パーマリンク

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