甲子山



-- 『AQUOS SENSE With GeoGraphica』+『カシミール3D』+『国土地理院地図閲覧サービスデータ』にて作成 --

 昨晩とおととい泊まった道の駅しもごう去年の夏会津駒ケ岳に登った日、下山後の泊地探しで暑さのあまり行きついた場所である。道の駅桧枝岐に泊まれば少しは涼しかったのに、連泊はつまらないなんて思いから標高を下げてしまった幾つかの道の駅ではとても暑くて寝られそうもない。彷徨の末、標高861mの道の駅しもごうへ辿り着いたという思い出の場所である。

 さて、この季節の状況や如何に。・・・やはり寒い!
 まぁ当たり前と言えば至極当然。車内の最低気温は土曜日の夜が5度、そして昨晩は3度となった。明け方トイレで外に出た時はさほど寒さを感じなかったが、今朝起きてみてびっくり。車体のみならず結露したフロントガラスの内側までバッチリ氷結している。フロント部と荷室の間はカーテンで仕切り、それ以外の窓は全てシェードで塞いでいるので車内氷点下は免れたようだ。

 インナーシュラフと足元のブランケットを追加すると体はまったく問題の無い暖かさで快適そのものだ。しかし、隙間から忍び寄る冷気に顔が冷たくてたまらない。長い夜を過ごす為に読む本を持つ手。シュラフから出るとこれまた冷たい。明け方のしんしんと冷え込む冷気に顔が耳たぶが冷たく、シュラフに潜り込むと今度は窮屈。

 こりゃ対策が必要だなと痛感し、次回はニット帽を目深にかぶって耳を覆い、首回りにはバイク用のネックウォーマーあたりでどうかなと考えている。やはり外気温が氷点下になるとそろそろ限界かなとも思った。

 ネットを見ていると雪の中で車中泊なんて猛者もいるが、普通の寝具一式を持ち込んで電気毛布など使っている。一泊ならこれもありだが、狭いスペースにそれらを持ち込んで貴重なポータブルバッテリーの残量を一晩で使い切る訳にはいかないのだ。

甲子温泉大黒屋と猿ヶ鼻ピークの上に月

 さて、本日の山は甲子山である。計画では甲子温泉大黒屋の登山口よりピストン、甲子山直下の分岐より甲子峠を経て大白森山ピストンを加えた。
 天気予報のほうはというと、昨晩見た良い感じの晴れマークが一夜明けると朝方のみでその後は曇りマークが続く。低気圧の接近に伴い西から下り傾向なのは解るがちょっと崩れるの早すぎじゃんと憤慨する。見晴らし予報ではそんなに悪くもなさそうだったので予定通り出発することにした。

温泉敷地を抜けると登山口があった

 実は歩き出しから迷ってしまったのだ。先人の記録などをあまり真剣に読まないほうなので、登山口がさっぱりわからない。地図を見る限り温泉敷地の奥に登山道がある筈なのだが、進んでみると温泉の構築物があり、しかもその向こうから浴衣姿の泊り客が散歩でこちらに向かってくる姿が見えるではないか。ここは無いよなぁ。でもどこか脇に小路でもあるのかしらんと探すも何も無し。あんまりうろうろしていると不審者になりそうなので一旦車まで退却。

 ネットで情報を探すと、温泉の奥を行くとしかない。再度勇気を出して温泉の敷地を突っ切る。先ほど浴衣姿の人が歩いて来た方に進み先を窺うと、なんとあるじゃないですか登山道が。

 結局つまらぬ所で30分もロスしてしまった。自分の知る登山口のイメージはひどい所になると、道標も無く赤リボンが一本垂れ下がっているだけなんていうのに慣れてしまっているので、こんな立派な温泉宿の敷地を突っ切っていくというのは想定外だったのだ。

 実はこれを書いている今知ったのだが、この登山道が実は“歩く国道”として有名だった国道289号だったらしい。往時は登山道に国道表記のあの青い標識があったというから驚きだ。

 また、自分は雪割橋から鎌房山南側を抜け甲子林道を通り、甲子峠から下郷側にオフロードバイクで抜けた事がある。当時既に甲子林道も廃道化して自然へと還りつつあったが、最近走った状況はと調べてみると案外その頃と変わっていない様子(5分30秒あたりから甲子林道へ突入)。もっとも今の自分では一人で走り切る自信は無いしトラブル時に自力脱出は不可能なゾーンであることは間違いない。

 当時は下郷側から甲子峠までは四駆車ならなんとか上がってこれそうな道が付いていたが、現在はどうなっているのだろうか。今回大白森山を甲子峠経由で登ろうと計画したのもそんな思い出からである。(後述するが結局大白森山は断念)

黄葉むせぶ登山道を登っていく

登り始めるとすぐに温泉神社 控えめな紅葉

なんとも情緒ある倒木と黄葉のトンネル

 肝心の天気や如何に。うーん、なんとも煮え切らない空模様だ。基本曇りだが時折陽が射しまた陰るのは昨日の二岐山と同じか。それでも数少ない日差しタイミングに輝く樹々の色合いを楽しみながら登っていく。

 途中から右手に大白森山の大きな姿が見えるようになる。曇天はその大きな山体を重そうに見せる。近そうに見えるが案外アップダウンも有りそうだ。昨日の二岐山の急登に責められた足にムチ打って登ったとしても眺望は甲子山とそんなに変わらないだろう。逡巡の末大白森山はパスすることにした。

そして山頂へ 平地には雲海が拡がる 上空は曇っているが視界はまぁまぁ

 甲子峠分岐からは太い鎖が設置されている。堅い平らな岩が露出している斜面なので濡れているとかなり滑ることが予想される。濡れていなくても時折有難く鎖とロープを使わせていただいた。

 ぱっと開けた山頂からは、なんといっても最初に目につくのは甲子旭岳。そして三本槍。ぐるりと北側に目をやると昨日登った二岐山の双耳峰を斜めから見る格好。奥に磐梯山、東吾妻山ののっぺりした山稜には白いものが乗っている。
 そして北西側にはしっかりと冠雪した飯豊山系が白く輝いている。どちらかと言えば良くない天気状況でここまで見えれば御の字と言ってよいだろう。

なんと言っても眼前迫力の甲子旭岳

三本槍も今日は穏やかな山容を見せている

そして大白森山 また機会を見て是非登りたい

昨日登った二岐山 左奥は大戸岳

磐梯山とその右は東吾妻山一番右の小高い山は小白森山 大白森山とセットで登りたい

飯豊連峰 昨日二岐山から見た冠雪の高峰も飯豊かもしれない

 もう少し粘ってみようかと、しばし山頂に滞留するも高層の雲は切れる見込み無し。時折顔を出す日差しも弱く、むしろ雲の勢いのほうが遥かに凌駕するものあり。下山の潮時だろう。

下山すると一旦陽光が輝きだす またかよ・・・

でもやはり雲が優勢の空へ なんとなくほっとする  「下れば・・・」例のジンクスは今日は無しにして欲しい

時間がたっぷりあるので衣紋滝へ寄り道

奥深い静かな渓谷 訪問者は少なそう 動物エリアだとすれば長居は無用だな

滑めに取り残された落ち葉

最後は白水滝で本日の山行終了

 結局天気の方がどんどん曇り優勢になっていったので「下りれば晴れる」のジンクスは今日に限り成立しなかったことに留飲を下げることが出来たが、やっぱり理想は晴天歩きだな。

 高気圧がやってきて好天を予想しても、南側に低気圧があると結局湿った空気が引っ張られてこんな感じの天気になる可能性が高いことを最近の福島山旅で身を持って知ることが出来た。

 10月といえば台風も影響が大きいが、今年は台風の代わりに複雑な気圧配置の日々が続いたのが大きい。短期的に天気が変わっていくから、日を選んでスポットで行動せざるを得ない。
 こんな時は、長期日程の中で好天日を選んで登るという一段グレードを上げた車中泊の旅にしなければならないのだろうが、基本プータローの身とはいえ、お手伝い程度の仕事もすれば年老いた母の通院やらもある。なかなか風来坊のように旅に出ることが出来ないのが目下の悩みだ。

概略コースタイム

駐車地発(07:31)-登山口(07:42)-温泉神社(07:50)-猿ヶ鼻(08:48)-甲子山(09:44)-
猿ヶ鼻(10:41)-衣紋滝(11:28)-白水滝(11:47)-駐車地着(11:58)

カシミール3Dデータ

沿面距離:9.6Km
所要時間:4時間27分

カテゴリー: 福島県の山, 車中泊の旅   パーマリンク

2 Responses to 甲子山

  1. リンゴ より:

    2日目は甲子山でしたか。
    こちらの山は紅葉時期に2度登っています。
    2度目は大白森山まで行きましたが、やはり冬型が緩んだ直後だったので霧氷がキレイでした。
    山頂直下の急登が印象に残っています。
    いつかは小白森山と繋げて歩きたいですね。

    • まっちゃん より:

      甲子山の紅葉はもうちょっとといった感じでしたが、今年の紅葉は何処も少し精彩に欠くような
      気がします。春先のヤシオ類と一緒でこればかりは自然現象なので致し方ないですね。

      大白森~小白森。
      甲子峠は見てきたい気もあるのですが、甲子温泉から登るか、二岐温泉から登るか、
      どちらも結構きつそうなので思案中です。

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