念願の尾瀬、燧ケ岳



-- 『AQUOS SENSE With GeoGraphica』+『カシミール3D』+『国土地理院地図閲覧サービスデータ』にて作成 --

 天候不順で一旦宇都宮に帰ってはきたが、本来予定していた山はまだまだある。もっとも、行きっぱなしという訳にもいかない事情もあり、7日木曜日は休息。8日金曜は母親の病院付き添い、自分の月一通院、午後は仕事と雑事をこなし、9日土曜日はディーラーに車の修理(シガーソケットに通電せず、保証対応)予約が三時と慌ただしい。支度を済ませてあったので、修理が終わるとその足で桧枝岐を目指した。

 途中、五十里湖を過ぎたあたりから陽が沈み、暗闇のドライブとなる。ライトを付けながらこの道を走るのは子供が小さかった頃、高杖スキー場に早朝向かった時以来かな。そんな子供達も今は立派な父親母親となっているのだから、過ぎし年月をしみじみと感じるものだ。

 桧枝岐役場を通過し、高度を上げる頃には漆黒の闇をライトの光が手繰るような道となり、途中鹿が通せんぼするシーンもあり運転に気が抜けない。

 ようやく御池駐車場に着くと既に入り口付近は半分程埋まっているではないか。流石だな、土曜日の夜は。トイレは何処かと早速探すが駐車スペースからかなり離れていることが判明。ちょっとしんどいがまぁしょうがないか。前立腺肥大症と潰瘍性大腸炎を患う者としてはトイレは常に至近距離にあって欲しい。そして便座はウォシュレットでないのは論外!

 とまぁ、病人のわがままは置いておき、流石に場所が場所だけに車中泊組の100%は尾瀬の散策もしくは登山が目的だから、夜の8時ともなれば皆さんすっかり息をひそめて静寂の極み。時折聞こえてくるのは鹿の鳴き声だけだ。自分もそそくさと設営を済ませ、鬼怒川温泉のスーパーで調達してきた夕飯にありついた。

 翌朝は日の出時刻頃から続々と車が入ってくるようになり周囲が慌ただしくなる。6時半に起き出して7時半出発かなと思っていたが、周りの喧騒に急き立てられるようにしてシュラフから這い出た。

 さぁ、いよいよ念願の尾瀬デビュー。燧ケ岳登山の開始。長年行く行くと言いながらなかなか実現出来なかった狼少年からようやく脱却出来る記念日だ。

岩の重なる急登から始まる

 序盤の登りは岩の重なる急登で我慢の区間。しかし、広沢田代がパッと開けた途端、「尾瀬にやってきたのだな」と強く実感する。とうとうやって来たのだなと。

まずは第一区間をクリア、草紅葉の広沢田代で一息

後ろに見えるのは大杉岳 アイコマ目指すのは無理でもいずれかは訪れたい

お次の熊沢田代からはドーンと爼嵓が姿を現す 抜けの良い景色にヒャッホー

 広沢田代からまた急登が始まる。そう簡単に絶景は見せてくれないようだが、コツコツ登れば必ずご褒美がやってくる。熊沢田代からは爼嵓も姿を現す。登りはまだまだ続くが周囲は明るく開ける。なんと気持ちの良い景色だろう。やはり来て良かったなとしみじみ思う。

遠く新潟県境の稜線が続く

熊沢田代を振り返る

更に高度を上げて遥か下に熊沢田代と会津駒ケ岳

爼嵓からガスの中に浮かび上がる柴安嵓が迫力

 爼嵓まであと少しという辺りから尾瀬沼方面から流れるガスが濃くなってくる。上空も北側は下界もスッキリしているのに意地悪なガスだなぁ。爼嵓の頂上に登り詰めた時に隣にいた男性が「あーあぁ何も見えねぇ」とがっかりと吐息を漏らしたのを聞き逃さなかったが、ここまで登って来て確かに自分だってそうは思いたい。しかし、よく見るとガスの切れ間に一瞬拡がる眺望もなかなか素敵じゃないか。

柴安嵓へ無事登頂

 地形図で見ると標高差たった50mの下降と登り返しなのに妙に威圧感を感じる柴安嵓だが、いざ取り付くと案外すんなりと登れてしまうのに拍子抜け。ようやく燧ケ岳登頂成功といったところだ。

尾瀬の大湿原が時折ガスの切れ間から顔を出す

 柴安嵓からはガスで殆ど眺望無し。沢山休憩中の登山者もガスの切れ間の絶景待ちの体だが、惜しいところまでは行くもののどうにも埒が明かず。爼嵓へ引き返そうとしたその時、裏で歓声が沸き起こったので振り返ってみるとほんの僅か一瞬至仏山の巨大な山容が姿を現し、幻のようにまたガスの中に姿を消していくところであった。

爼嵓まで戻るとガスが切れて柴安嵓の雄姿を見る事が出来た 至仏山はとうとう姿を見せず

北側はガスも無く眺望良し

だが南は相変わらず ミノブチ岳の向こうに鈍色に輝く尾瀬沼がが幻想的

奥只見湖の南端部分(多分)

木道が延々と伸びる様子が手に取るようにわかる

ミノブチ岳付近から見納めの会津駒ケ岳

尾瀬沼 浅湖湿原

 ミノブチ岳で軽く休憩を取り、あとはひたすら長英新道を下る。
 長英新道はミノブチ岳から下り始めるとやがて視界が閉ざされ笹道となる。御池からの登山道のような岩の多い歩きにくさこそ無いが、変化に乏しいので登りに使うには少し退屈かもしれない。

 長い長い下りだがようやく尾瀬沼の畔までやってきた。あとは木道散策を残すのみ。途中で長蔵小屋、尾瀬ビジターセンターに立ち寄る。流石尾瀬だなぁ、こんな山奥にも立派な施設があって沢山の人達が休憩している。売店で品物が売られ、それを求める人たちが居る。まるで田舎者が都会に出てきて驚いてるみたいだな>自分(笑)

大江湿原の木道を行く 少し風が冷たいかな

 淡々と進む終盤の木道歩き。すっかり体が冷え、一枚羽織った後の沼山峠までの僅かな登り返し。あっという間に暑くなり上着を脱ぐ為に立ち止まると、吹き抜ける爽やかな風と今日一日の充足感。ふと気が付けば足腰もその健闘をいたわるようにいくらか重くなっていた。

燧ケ岳に登って来たのだからやはり燧の湯で〆ないとネ

 沼山峠からは「満席で発車します」のシャトルバスに揺られて御池駐車場に戻る。
 自販機でコーラを買って「ぷはぁー生き返った」とやっている方もいるが、自分はもう少し我慢我慢。

 以前、アイコマ下山時は駒の湯だったので今日は燧の湯で汗を流そうじゃないか。
 盛況につき入場制限がかかる程だったが、入ってみた感じでは浴槽の広さが駒の湯より若干広かったような気がする。
 泉質は駒の湯同様つるつるキシキシとした感じが素晴らしい。露天は少し温泉が薄いような気がしたが、内湯がガッツリした泉質で納得できる。脛をマッサージする者、方々の山の武勇伝を語りあう者。それぞれに一日の疲れを溶かそうとしていた。

 さぁ、自分も明日はもう一座ある。ゆっくりと癒そうじゃないか。

概略コースタイム

御池駐車場発(06:44)-広沢田代(07:35)-熊沢田代(08:19)-爼嵓(09:27)-柴安嵓(10:06)-
爼嵓(10:31)-ミノブチ岳(10:57)-浅湖湿原(12:42)-長蔵小屋(12:59)-沼山峠休憩所着(14:09)

カシミール3Dデータ

沿面距離:15Km
所要時間:7時間25分

カテゴリー: 福島県の山, 車中泊の旅   パーマリンク

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