退職祝い

 家内が3月末で退職を迎えた。世間一般的な定年の年齢にはいま一つ届かないが、仕事だけで貴重な残りの人生を消費することに疑問を持っている自分としては納得の結果である。そんな人生の一区切りの記念を兼ねて山梨と長野を旅することにした。
 すっかりプータローと化した家内のお付き合いをすべく、自分も平日の年休消化を奮発。泊まるところだけ確保のいきあたりばったりの2泊3日。スケジュールに追われることのないのんびりとした春の旅行となった。

 一日目(11日)

 今日の宿泊先は石和温泉。家内が山梨の知り合いから聞いた話ではこの季節とにかく花が綺麗なのでお勧めですよ、ということだった。それではと見どころをネットで検索したら”みさか桃源郷公園”なる場所がヒット。ナビの目的にセットした。

 圏央道のお陰で、山梨方面へ高速で向かうのに昔のように都会を走る必要も、渋滞にまみれながら国道を通る必要も無いので実にありがたい。休日ではないので高速料金が若干高めなのがちと痛いが、混雑の無い平日に遊べるので致し方ないだろう。

 みさか桃源郷公園へ着いて外に出ると、強い風も相まり寒さがいささか沁みるが、景色は爽快そのもの。南アルプスの雄姿と周辺に拡がると桃源郷の素晴らしさ。盛りの桜との競演もまた素晴らしい。

南アルプスの雄姿よ

桜が咲き誇る眼下に拡がるピンクの桃畑

 一旦場所を替えて『笛吹市八代ふるさと公園』へ移動。リニアモーターカーの線路を見ることが出来る展望台があり、眼下の桃源郷、南アルプスや八ヶ岳。どこを見渡しても美しい眺望に囲まれる至福の場所である。

リニア新幹線脇に拡がる桃源郷

こちらは八ヶ岳

花びらの絨毯も鮮やかに

桃と桜の競演

 一旦石和温泉付近まで戻り、山梨名物ほうとうで体を温めてから南下すること30分で河口湖へ。
 峠から先は残念ながら雲の制圧圏だが、それでも日本一の山である富士山が圧倒的な姿を見せてくれる。

青空が無かったのが残念!

 富士山人気は日本人のみならず、平日ならではの外人客の比率の高さが凄い。
 もう、周りの人たちのすべてが異国の人達で埋め尽くされていて、いったいどちらが外人だかわからないような有様だ。
 インバウンドで観光地の景気が上向くのは大いに結構なことだが、やはりこれは異様な光景と感じずにはいられなかった。

登りたいとは思わないがやはり素晴らしい山

 来た道を戻ってもつまらないので、帰りはマイナーな県道を辿る。往路の国道137号は『御坂みち』なる愛称が付けられており、甲府盆地と河口湖を結ぶメジャールートとなっている。対して復路の県道ルートは鄙びた里を進み行く。
 ふと路傍の見事な桜に思わずハンドルを切れば、観光客はおろか眺める人の一人もいない見事な公園の桜の美しさにため息をつくことしばし。

何気ない道端の公園も今まさに盛りの桜

愛でる人もおらず、遊具のみの情景

 今晩の宿はホテルふじへ。バイキングがウリということだ。バイキングと言えば、以前伊東園系列のホテルで、安かったがやはり値段なりという経験があった。そんなバイキングに対するイメージがあったのでどうかな?と思っていた。事前に家内がそのあたりをリサーチしたうえで予約したので今回は期待度が高まる。
 事実、バイキングの料理内容はかなりハイレベル。また、気ぜわしさも無く落ち着いて食べられるのが良い。それでも普段の貧乏性が露呈してしまって、いつもなら必ず乾杯のビールは欠かさないのだが、酒で腹を膨らませないように利き酒セットだけでチビチビ。ひたすら食べに徹して狸腹で部屋へ戻った。
 翌朝の朝食バイキングもこれまた素晴らしかった。粗食な日常を一気に払拭するような食生活でさぞや胃腸がびっくりしたことだろう。

二日目(12日)

 あまり芳しくない気圧配置の影響で曇り予報。昇仙峡も考えたが、欲張らず天気の良い時にまた来ればよいさ。
 高速を使い松本へ向かう。途中の中央自動車道最高地点(標高1015m)通過時は外気温は数度。雪こそ無かったが、花はおろか殺伐とした落葉の風景は未だ真冬の装い。

 予報では午後から天気の回復が見込まれる松本ではあったが、城の端正さに赤い欄干が映えるにはやはり青空が欲しかった。こちらもまた異様に外人比率が多い中、城内見物となると観光客の多さで入場制限の時間待ち。外人さんは文句も言わずに並ぶ日本人の文化に感動したかしないかは知る由も無し(笑)

名城、松本城 やはり青空が欲しい

天守閣に登ってみる

どっしりした構えは重厚感たっぷり

 昼食は特に予定した所もなかったので、城の北側にあった観光客プライスのお店で地元産業に貢献(;´∀`)

 そのまま徒歩で北へ向かい開智学校跡を見学した。美しい校舎の外観に目を引くものがあるが、館内の展示を時間をかけて見ていくと教育に力を入れていたこの地の思いがよく伝わってくる。

教育県のシンボルでもある開智学校跡を訪れた

 今日の宿泊地は長野市街である。松本から高速を使っても良かったが、急ぐ旅でもなし、信州の風情を感じながら行くのも良いだろう。国道19号を進むとやがて犀川と付かず離れずの道中となる。鹿沼や佐野あたり走っているような長閑な風景を走り抜けると突然市街地へ飛び出した。

 今夜の宿は格安のビジネスホテル。晩飯は郷土料理の店にでもと思ったが、結局良くわからなかったので適当にそれらしい居酒屋に入ったら、お酒は30分飲み放題の399円のみですって。
 要は30分経つと399円追加されるシステムということらしい。野沢菜を使った料理などを頼み、ビール、ワイン、冷酒と前の日の食べオンリーを払拭。ちょっと飲み足りなかったけど1時間丁度で切り上げて、後は部屋でビール一本空けて心地よく眠りの世界へ。

 三日目(13日)

 今日の予定は善光寺参り。これ一本に絞りこんでいた。
 ホテルに車を置いて街の中を歩いて行く。冷え込んでいた空気も、降り注ぐ陽気のお陰で歩くうちに軽く汗ばむようになる。

 時間はたっぷりあるので、フルコースの拝観券(内陣・山門・経蔵・資料館)を購入し巡っていく。
 こういった類には比較的興味の希薄な自分だが、なかなか見ごたえのある内容で流石だぞ善光寺。

今日は善光寺参り

超筋肉質な仁王様がお出迎え

土曜日だから凄い参拝者の数

 高僧が数珠で信者の頭を撫でて功徳を分け与えるという、お数珠頂戴という儀式が行われていた。家内も並んで数珠を受けた話によると、撫ぜるというよりは数珠でビシッと叩かれた感じだとか(笑)。他力本願改めよ!ということかな(^-^)

高僧による『お数珠頂戴』

コミカルな表情のお坊さん

 門前にて善光寺蕎麦をいただく。だが事前に知っていたことだが、そば通でもなんでもない自分でも、蕎麦王国栃木のクオリティーの高い蕎麦に慣れ親しんだ舌には申し訳ないがいま一つの味。まぁ、地の名物を頂いたということで旅の思い出にはなったのである。

 さぁ、後は帰るだけ。上信越自動車道と北関東自動車道を繋いでこれまた便利になったものだ。昔は長野に行くとなると相当な覚悟が必要な長丁場だったけれどね。

 今回のデータ。走行距離733Km。燃料消費28.8L。25.4Km/L。のんびり走ったせいもあるけど流石はハイブリッド車。老後のカーライフには強い味方である。
 この燃費の良さと荷室の広さを生かし、リタイア後は車中泊で各地を転々とする旅を企てているのだが、果たしていかなるや。まずは家内に続いて仕事を辞めるのが先決だな。あ、でもどうやって食べて行けば。まぁそうなれば霞でも食べて行けば良いさね・・・

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退職祝い への4件のコメント

  1. リンゴ より:

    ハイブリッドカーは燃費が良いですね。
    これなら毎週山へ出掛けてもいいくらい・・・って、今でも出かけてますが・・・(^^;)
    奥様の定年退職に伴う記念旅行、お疲れさまでした。
    そう言えば昨日の夕方、松本城の桜が満開とのニュースが流れていました。
    この時期の旅は何処も彼処も春らしい景色が見られて良いですよね。

    • まっちゃん より:

      春の山梨と長野。
      なかなか素晴らかったです。

      写真には撮れませんでしたが、帰りに長野から高速に乗った時に見えた真っ白な北アルプスの
      神々しいまでの山姿が目に焼き付いています。
      いつかまた、ゆっくりと訪れてみたいと思いました。

  2. chikoやん より:

    夫婦水入らずでのご旅行。よいですね~♪
    そして奥様。
    これで、ばぁば保育園の開園準備がOKですね。(^^)
    弾丸日帰りお出かけがパターンの私にとっては、あっちもこっちも
    行って帰って500キロ!(笑)ってな場所だけど、ぐるっと泊まりで
    巡れば750キロくらいで行けちゃうんですね~。
    それぞれの場所でのんびり過ごせますね。(^^)
    そうそう。上信越道は、群馬から長野へ向かうとき・・・
    松井田妙義⇔佐久平間の10個のトンネルを抜けきると、
    真正面に北アルプスがど~~~ん。
    運転しながらでも槍ヶ岳が目の前に♪
    その感動を、ぜひ、次回は味わってくださいませ~。(^O^)

    • まっちゃん より:

      保育園ですが、
      残念な事に子供達は二人とも県外(千葉と東京)で出張保育専門なのが
      ちと痛いところではあります。
      この春から保育園デビューした孫も早速風邪を貰ってしまったようです。
      息子夫婦も共稼ぎ故に試練の日々が始まったようで、一方我ら爺婆は
      ひやひやしながら様子を窺っている有様。
      近くに居ればなんてことはないのにねぇ。

      >上信越道は、群馬から長野へ向かうとき・・・

      車でもバイクでも何度も通っているのですが、不思議と逆方向のみしか経験
      ありませんでした。
      次にここを通る時は長野の山に登る時・・・
      がいいなぁ!

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