続、今年の釈迦ヶ岳

 昨年とその前の年、二年連続で奇しくも同じ三人が残雪の釈迦ヶ岳山頂を踏んでいる。
 二度あることは三度あるというジンクスは残念ながら今回は叶わず、wakasatoさんは24日の土曜日、そして野球親爺さんは翌25日、そして遅刻組の自分は翌週となったのである。

 この週末、実は直前までゴンドラ利用の三本槍とどちらにしようか悩んでいた。土日とも天気は基本的に良いのだが、三本槍の3日は強風が残りそうで4日は気温が上がるらしい。天気とくらすでも標高2000mで+気温予測だからで雪質も期待できそうもないような気がする。あれやこれや逡巡し、贅沢な望みだが雪質最高(気温低い時)無風(これが超ムズイ)快晴のタイミングを見据えて来年送りとした。 

 今年は雪遊びもいま一つぱっとしなかった。唯一の赤城山も仕事トラブルの電話で折角の眺望も霞んでしまった。また、この山は雪質を考えると一月あたりがベストなようである。無雪期はあまり自分好みではない雰囲気なので、鈴が岳や地蔵岳、長七郎山、荒山高原など、来年のパフパフな雪の時に是非再訪したいところだ。

 今年の冬季シーズンの総括のようになってしまったが、三月一杯は里山徘徊、花が咲き出すとお花見コース、連休の頃に奥日光を登って次の冬まで山はお休みという自分のスタイルだが、今回釈迦ヶ岳から見えた会津駒ケ岳と尾瀬の山はなんとか今年の目標にしたいなぁと静かなる思いを胸に秘めた山行であった。

釈迦ヶが岳の過去の記事
    2017年02月17日  今年の釈迦ヶ岳
    2016年05月16日  守子神社ルートより権現沢左岸へ周回
    2016年02月16日  冬期釈迦ヶ岳登頂 だが雪は少なくちょっと残念
    2015年10月15日  西平岳を目指して釈迦ヶ岳
    2010年10月10日  大間々より西平岳
    2008年10月08日  紅葉間に合わず!ガスの高原山を歩く
    2007年06月07日  高原山最高峰 釈迦ヶ岳へ登る

  さて、いつもの登山口である。道路は御覧のようにテカテカで運転に気を遣うが今年も何とか登ってこれた。
 朝日が差し込む中の出発も昨年同様だが、30分早い7時丁度の出発となった。

登山口直下の路面はつるんつるん

 今回の装備はスノーシューと前爪付きアイゼン。週半ばで降ったのが雨で高い所の急斜面が凍結していた場合に備えてである。
 だが、階段を登って林内に入って数歩歩いたらスケートリンクみたいでツルツルで先に進めない(;・∀・)
 こんな所でと思いきや・・・早速アイゼン装着。

一歩入ったらこちらもつるんつるん たまらずアイゼン装着

 日陰の部分が早朝の気温で凍っていただけのようである。時折雪交じりだがまだまだ土が見える区間も多いので早々にアイゼンを外し、ザックにしまうのも面倒なのでスーパーの袋に入れて手で持った。案外これが邪魔だ。

朝日を浴びる守子神社

 西平岳登山口分岐を過ぎた頃から雪が多くなって少し登りづらくなってきた。背負っているスノーシューを出しても良かったのだが、取り敢えず手荷物で邪魔なアイゼンを装着してみる。沈み込みはあまり無いので案外快適に登っていける。

西平岳登山口分岐を過ぎると段々雪が多くなってくる

 雪質はあまりよく無いが、少なくとも木曜日に平野部で雨が降った時以降は自分が初めての入山者のようでトレースは皆無。山頂の一番乗りが期待出来るが、体力不足の自分を追い抜くべく後続者が迫ってくるのがちょっと心配。

再びアイゼンを履き直した 今日は完璧なノートレースなので気分良し
樹の影躍る尾根を登っていく

天気も良いし風も無く最高だね

 前山手前の急登にかかる頃から足が埋まりだしてきたのでここでスノーシューに履き替えた。急登区間はヒールリフターを出せば楽に登れるのもスノーシューを履く大きな理由だ。

前山の分岐地点 道は埋没して跡形無し

目指すピークが見えてきたがまだまだ遠い

遠くに見えるのは赤城山なのだろうか

 稜線右手に那須の山並が見える。夏道ではこの眺望は見えなかったと記憶しているがこの季節ならではだ。

こちらは那須だね

だいぶ近づいてきた。なんとか一番乗りで山頂を踏みたい

西平岳と前岳も迫り

 南斜面故に雪がグズグズしているので、急登区間はグリップが弱くて意外と難渋する。シャーベット状の箇所でどうしても足が滑って上に登れなくてトラバース一回。スノーシューのトラバースは案外辛いのでこういう時はワカンが良いなどと己のパワー不足の言い逃れ。

画面じゃ伝わらないが結構急登

更に急登 巻くように付けられた夏道はどこにも無い でもここが正念場

 どうにか高みに到達する。下から山頂のように見えたのはこのピークであり、山頂から西へ延びた肩の部分である。
 登り上げてみると、おぉ素晴らしきノートレース。例によってウサギが横切った足跡は少しあったが、この状態でヒトが入った形跡は無い。

山頂の肩に到達 しびれるノートレースだねぇ

 そして山頂。山名板の柱がほぼ埋没している。先週のwakasatoさんや野球親爺さんの写真を見ると半分くらい柱が見えていたのだが、この一週間で降り積もったようだ。だが、雪質は固く、スノーシューを脱いで歩き回っても殆ど踏み抜きも無いほど締まっている。

山頂到着

 一方お釈迦様はというと、山名板があれだけ埋まるならこちらもせめて腰あたりまではと思いきや、やはり台座の周りに雪は無い。前面に段差があるので、胴体の影響で風の流れが変わりこうなるのだろうか。

お釈迦様は相変らず雪を寄せ付けないパワーをお持ちのようだ

 今日は無風快晴の絶好のコンディション。過去二回に比べても圧倒的に眺望に切れがある。登って良かった。ちょっとくすぶり気味だった今年の冬の山行だったが、一気に留飲を下げた思いだ。

景色をおかずに食事としましょう

 のんびりとコーヒーを飲み終えたら撮影タイム。いつもザックに入れて全然出番がない望遠レンズも久々に活躍してくれた。

那須岳

日留賀岳、鹿又岳、大佐飛山方面

遠くに福島?方面の山

七ヶ岳

 会津駒ヶ岳。その白く輝く長く連なる峰々。この時期はまず無理だが、せめて残雪期を狙って今年こそ歩いてみたいものだ。

会津駒ケ岳

 そして尾瀬。こちらも燧ケ岳だけでもなんとか登りたいところだが、やはり前泊かなぁ。

至仏山と燧ケ岳

 そしてお馴染みの日光の山達。

日光白根山

男体山と女峰山 こちらか見ると赤薙山から女峰山ってやはり遠い

西平岳と奥に鶏鳴山

矢板市方面

 写真を撮り終えて撤収の準備をしていたところ、突然北側から人が現れた。本日初めて出会う登山者である。聞けば学校平から5時間かけて辿り着いたという。先ほど北側の夏道があるだろう場所を見た時に、深く閉ざされた雰囲気にこれは行くのは無理だなと思った。ましてや北面だから場所によってはアイスバーンなどもあり得るのだが、そこをやすやすとクリアしてきたのだから凄いものだ。南北からそれぞれやってきて山頂を踏んだ二人は、あまり多くを語ることも無くお互いの無事を祈り別れたのである。

来年また来ます

 さぁ、下山だ。
 出だしの区間は急斜面なのでスノーシューでは逆に歩きづらい。アイゼンでスタートしたが、流石に踏み抜きも多く、時折股下まですっぽり埋まってしまうので脱出にいささか難儀した。面倒なので尻セードとなったが、あらぬ方向に行ってしまっても困るので樹から樹に渡るようにして降りる事数本。

途中で尻セード数回

 初めの急降下を過ぎた所で再びスノーシューに替える。いくら軽量モデルとはいえ、やはりザックにスノーシューを付けていると重く感じるので履いてしまったほうが楽なのは確か。

豊月平放牧場が見えた

 下山路にも自分しか登山者の足跡は見つからなかったが、どうやら鹿の群れが往来した模様。我がトレースは無残にも鹿達に踏みにじられている。まぁ、自分は遊び、鹿達は生活だからね。自ずと勝負はついたも同然(;´∀`)

我がトレースは鹿の群れに蹂躙されている(笑)

 下りも結構気を遣う箇所が多くて案外時間がかかったが、ようやく斜度も緩やかになって行程も終盤となり一安心。ふと目をやると見事な鹿のカワハギがある。今日も大量のフンを見てきた。往路の自分のトレース上にも真新しフンが大量にあった。冬のエサの無い時期でもしっかりと食料確保して、時にはこういった樹皮も彼らにとってはご馳走なのだろう。

長かった下りも終盤

鹿の冬の食料

 下山後は尚仁沢ハートランドへ寄り、空いたペットボトルと水ボトルにお水取り。守子ルートを登った時の恒例である。この水でコーヒーを淹れるとなんとなく味が良いような。・・・気がする(^.^)
 それにしても改めて見るとあんな遠くまで往復してきたんだね。改めて一日の登山の余韻に浸ることが出来た。

尚仁沢ハートランドより あそこまで往復してきたんだね

概略コースタイム

今回はGPSのログ採取をOffのままだったので詳細の記録がありませんが、通過箇所は昨年とほぼ一緒です。
タイムは写真のExif情報から拾った時間です。

駐車地発(07:00)-守子神社(07:45)-前山(09:28)-山頂(10:58)-昼食休憩-行動再開(12:10)-
前山(13:20)-駐車地着(14:50)

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続、今年の釈迦ヶ岳 への10件のコメント

  1. リンゴ より:

    今週末は土日共に素晴らしい山日和のお天気でしたね。
    昨日はちょっと体調不良で今日出掛けて来ました。
    守子口のルートは一昨年、昨年と初冬の時期に行きましたが、今年は機会を逸してしまいました。
    これだけ遠くの山がくっきり見える日はそうはないと思います。
    残雪期の会津駒は恒例となってますが、今年もこんな好天に恵まれると最高ですね。

    • まっちゃん より:

      今年は運が良かったようです。
      何よりも無風快晴が最大の贅沢。
      そして気温が上がっているにも関わらずこの眺望ですから。
      これでしばらくのツキを使い果たしてしまったかもしれません。

      会津駒は見ていて今年こそは!と思いました。

  2. 野球親爺 より:

    1週遅れの釈迦ヶ岳、お疲れ様でした。
    雪が先週のあとに降ったようですね。
    それにしても先週よりもかなり眺望に恵まれて、1週遅らせて良かったのではないでしょうか?

    こちらは昨年4月と同じルートで三本槍岳に行ってきました。
    スノーシューのヒールリフターはいいですね。初めて活用できました。

    ちなみに人だらけでした。マウントジーンズのゴンドラ利用の方が多いようです。

    • まっちゃん より:

      三本槍は以前から狙っていたのですが、リンゴさんやとくちゃんの記事で行きたい候補ナンバーワンでした。
      平地の気温が上がって、今日などは5月位の陽気。
      山の上はどうなっているか解りませんが、登山は不確定要因があるのでなかなか難しいものですね。

      それにしても下から登られたとは流石ですね。
      自分は文明の利器利用前提で考えていたもので、ちょっと恥ずかしいです。
      やはり人が多かったですか。
      となると、来シーズンコンディションの良い日にズバリ平日〇休で行くしかないですね(^.^)

  3. とくちゃん より:

    こんばんは!
    よき美しき眺望で十分楽しまれたことでしょう。
    今年、このルートを初めて歩きましたが、お気に入りとなりました^^*
    山頂で『また来ます!』って言っちゃいますよね。

    私のスノーシューには、ヒールアイテムがないので、急登はがんばってます~(笑)

    • まっちゃん より:

      今回はラッキーでした。
      高原山や日光の霧降高原近辺は、平地の気象に左右されることが多く、
      もし首まで浸かったお釈迦さまとなると、市街地に大雪が降った数日後がベストコンディション
      かもしれません。
      山頂まで到達出来ればの話ですが。

      とまぁそうでなくても、シーズンに一回は踏みたい白い山頂ですね。
      単に山頂からの景色だけでなく、高度を上げるに従い変わっていく山の様子が案外ドラマチックな点も自分は気に入ってます。

      ヒールリフターは無くてもとくちゃんパワーなら余裕です。

  4. chikoやん より:

    久々に聞いたことのある名前のお山が・・・(^^;;;
    山頂直下のノートレースの真っ白な斜面。ホントにしびれます~。
    そして、山頂からの眺めも。
    北から西に連なる山たちの景色って、ホントにいつまで見ていても
    飽きないなぁ。と思います。
    私的には、北アルプスの山並みを見るより好きかも~。(^O^)
    ヒールリフター。あれ、ホントに便利ですね。
    はじめ使った時は、めっちゃ、感動でした。
    この間は、下りる時までかかとを上げっぱなしで、なんで前につんのめってるんだろう。。。って
    思っていた、アホな私です。(^^;;

    • まっちゃん より:

      いやいや、やはり北アルプスの山並を見るのは栃木県民としては憧れです。
      あとそれから、自分で登りたいとは決して思わない富士山ですが、
      そんな富士山がどどーんと大きく見える丹沢なんかに登って眺めてみたいなぁ
      と思っています。

      ヒールリフターは一度使うと病みつきですよね。
      何!この急登なのにかかとの楽さ。階段上りですよね。ありゃ(笑)
      しかも自分の好みのピッチで。

      逆に出しっぱなしだと、
      下る時もそうですが、トラバース時も登りの楽さの正反対に怖いです。

  5. ケン坊 より:

    こんばんは
    さすがに冬は”まっちゃんの本領発揮の冬山・雪山”が続きますね
    体力はもちろん、挑戦意欲に加えて事前の情報分析力、判断力が
    安全な長距離の山歩きを支えているんでしょうね
    このコースは春とか秋(雪の無い季節)は入山者はどうなんでしょうか?
    結構タフなコースのような感じがしてケン坊には無理ですね>笑<

    • まっちゃん より:

      今回はたまたま”当たり”だっただけで、
      これが花山行なんかになるともうてんで駄目です。

      守子神社コースは春も秋も良いですよ。
      標高差があるので、春は花が変わっていくし、ブナの尾根ですから秋の黄葉も美しいです。
      入山者は大間々から登る人に比べれば少数派になりますが、自分はその分静かな歩きが
      期待出来るのでこのコースが好みです。
      距離と標高差が結構あるので、前山までというのもありだと思います。
      この尾根の雰囲気を感じることは出来ると思います。

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