羽賀場山縦貫、惜しくも敗退



-- 『GPSMAP60CSx US版』+『カシミール3D』+『国土地理院地図閲覧サービスデータ』にて作成 --
※当コースには一般登山道でない箇所が含まれています。参考にされる場合は自己責任でお願いします。

羽賀場山、お天気山の過去の記事
    2009年01月09日  羽賀場山からお天気山へ

 毎年お馴染みの八方ヶ原も赤薙山も今シーズンは未だ訪れる機会に恵まれない。なかなかタイミングを図れないまま3月になろうとしているのでちょっと焦りがあるのも正直なところだ。
 金曜日はの夜は気象条件と睨めっこだったが、とりあえず白い山は断念。
 しかしながら、平野部の晴れは約束された。ならばとネタ帳からタフなコースを選んでみた。

 スタートは板荷にあるせせらぎ公園。駐車場が整備されているので安心だ。今日の取り付きは奥に見える吊り橋を渡った先にある。
 まずは公園内を進み獣よけゲートをくぐり吊り橋を渡る。
 実はこの吊り橋から先は『鹿沼自然交流センター』の敷地で、入園手続きをした人しか入れないらしい。今回はちょっとアウトローになってしまったが、恐縮しながら通過させていただく。

せせらぎ公園駐車場へ停車して出発
散策路入り口はゲート
鹿沼市自然体験交流センター敷地内


 交流センターの変電施設の脇の藪を抜けて一旦車道へ。そして取り付き予定地に向けて進んで行くと獣よけフェンスのゲートの箇所に鳥居があった。フェンス内部に入ると、綺麗に手入れされた広間に石祠が鎮座していた。

 さて、取り付きだが、この石祠の真後ろ・・・の予定だったが、上のほうを見ると何やら岩棚がブロックしている模様。右手を見ると雑然と倒木が散乱している。どちらも斜面はかなり急である。だが、藪も煩いし倒木を超えるのは難儀でも足がかり手掛かりが多いほうが断然優位と判断。

柵より山中へ
整然と手入れされた石祠
ちょっと倒木が多いがこちらが今日の取り付き


 序盤は気の抜けない区間で四つん這いでルートを選ぶ。下から見えなかったが、やはり上の方に岩が出てきた。流石は鹿沼の筋肉質岩峰群である。
 一旦登り切った岩のテラスでほっと一息。歩きやすくなったとはいえまだまだ厳しい登りは続く。

やっとカメラを出す余裕が出てきた
ここまで来れば安心
とは言っても厳しい登りが続く


 ようやく平坦な尾根を進むようになるも、すぐさま急登が出たりするのでなかなか楽をさせてくれない。
 かと思いきや、日溜りの稜線あり。変化があって良いじゃないか。

ようやく穏やかな尾根に到達
何て書いてあるのだろう
楽な場所は続かない

防護ネットの尾根
こんな優しい感じの箇所もある
差し込む日差しが眩しい


 尾根派生見誤り一ヶ所発生。下の方で鹿が慌てて飛び出して逃げていく。結局標高にして50m程降りてリカバリまで20分程浪費してしまった。

 そんな道無きルートを進み続けると巡視路はまさに仏。直登でグイグイ行く所もちゃんとジグザグになっていたり。こりゃぁ楽ちんだね。巡視路があるという事はその先は・・・

リカバリで急登急登!
鉄塔巡視路出現
南いわき幹線267


 残念な事に鉄塔の周りが背の高いススキに覆われていて眺望ゼロ。更に進んで三角点『岩行』。
 登って行くと徐々に雪が出てきて幾らか滑るようになってきた。でこんな事もあろうかと持ってきた4本爪軽アイゼンを装着する。

486.41m三角点 点名『岩行』
雪が少々出てくる
石祠 福田なにがしとある


 ノートレースだった雪面に突如足跡が出現した。来る足跡と去る足跡が一致。どうやら此処から引き返した模様だ。
 やっと一般登山道と合流する。ここまで3時間40分もかかってしまった。いやぁ長かった。時間も体力も結構使ってしまった。先ほどのミスも響いているのは確かだ。

真新しい足跡を発見 戻った様子
ここで登山道と合流 奥からやってきた
本日初めての道標


 12時には山頂を踏みたいと考えていたのでギリギリの滑り込みセーフだが、一等三角点の立派な標石だけで眺望も無い山頂は通過点。先を急ぐべし。
 先ほどから見られた足跡は良く見ると二人分で、一人はかなり小さな足。男女のハイカーなのだろうか。

 羽賀場山からお天気山への縦走路には二か所紛らわしい個所がある。一か所目は意識していたので無事であったが二か所目は9年前の反省もむなしく、まんまと、しかも足跡の二人もろともミス尾根のつるべ落とし。辛い登り返しのお仕置きが待っていた。次回歩くときは三度めの正直でノーミスといきたいところだ。

 朝から5時間近く殆ど休まないままここまで歩いてきた。腹も減ってきたのでそろそろ腰を降ろしたいところだが、雪上ランチマット(ゴミ袋とレジャーシートの組み合わせ。案外雪の上で快適)を今日は持ってきていないので雪の無い所に座りたいと思っていたら、おあつらえ向きの岩の場所へ。あまり時間は取れないがまずは体を休めて鋭気を養おう。

山頂はとりあえず写真だけ撮って即通過
西に進むと雪が多くなってくる
丁度良い、ここで食事にしよう


 昼食ポイントから777mPmまでの間は嘘のように雪が無くなる。お天気山への縦走路は解説本で紹介されているも、なかなかな難コース。痩せ尾根急斜面岩場ありと、余力があれば楽しいが今日はだいぶ消耗しているので慎重に通過すべし。

この先は一気に雪が無くなる
降りてきたところを振り返る
777mPから見るお天気山


 777mPから渡り廊下のような尾根は9年前も積雪だった。当時は雪の上など殆ど歩いた事がなくて、ビビりながら歩いたのが懐かしい区間。そしてその先のロープ場を登り詰めると二回目のお天気山である。

日当たりコントラストの尾根を行く
頼るほどでも無いが下りなら助かるだろう
二度目のお天気山


 10時頃から時折強い風が吹くようになったが、鬱蒼とした樹林の中はそんな風から護ってくれるのが有難い。しかし、見晴らしの良いお天気山の頂は吹きさらし。荒涼とした西の山並の厳しい眺望が拡がる。

 さて、本日のラストは北に降下し、北西の尾根を下り羽賀場山縦貫コンプリートを目指していた。足跡の二人も少し先まで見物しに行ったようだが途中で引き返している。ここよりまた一人旅と思い進むと・・・

 あり得ない光景。下が見えない急斜面。確かに等高線は込んでいるがここまでとは想像できなかった。そして北斜面故の積雪、深い所でくるぶしあたりまでとはいえ4本爪アイゼンではとても太刀打ち出来ない。あまりにも危険な感じでカメラを出すのも忘れたほどだ。せめて地面が見えれば取り付く島もあるがこの積雪ではワンミスで滑落する可能性が大きい。時間が押している、体力も消耗している。万が一の撤退が難しそうなこの斜面は下ってはいけないと素直に思った。自転車のデポ地とは遠ざかるが、登山道で下るしかないと決めたら後は早かった。あっという間に下山終了。約50分で駆け下りてきてしまった。

遠景は雪雲に覆われ寒々しい
風も凄まじい
すたこら敗走して一気に下山口へ


 さて、車道歩きである。約4Km弱かな。峠まで標高差100m以上。結構堪えるね。

 無事自転車デポ地に着いて上を見上げれば綺麗な尾根末端が見える。ここを降りて来ることが出来たら最高だったんだけどねぇ。
 まぁ、いいさ。
 で、帰宅後ネットで色々調べてみると先達諸氏もお天気山北壁は皆手を焼いていて山頂南西を巻くルートが突破口だという。それならば次回はこの尾根末端から登ってやろうじゃないかと決意を新たにした。

鳴蟲山北東の537mPが形良い
逆光で鳴蟲山の鮮やかな鉄塔の色無し
さぁここから延々と車道で峠越えだ

あの尾根を下るはずだったのだが
ようやく登りを終えてあとは下るだけ
ここに降りてくる予定だった

ワインレッド号と残り8Km
あの左端から取り付いたのだがやっぱり急だね
お疲れ~

《お天気山北面の考察》

 先達諸氏の記録を読むと青線のトラバースが正解のようである。この等高線が込んでいる所をトラバースするのもどうかと思うが、写真など見るとどうやら楽に行けるらしい。一方ストレートに下ったり登ったりした記録は見当たらない。
 自分の軌跡を見ると、お天気山の山頂から標高50mも下げて撤退しているが、実際はそんなに下げていないのは今日のルートの一度目のミスで50m登り返して体で覚えているから間違いない。あと10m降りれば平坦な所に出る事になっているが実際はそんな雰囲気は皆無であった。考察するに、実際は撤退したところから一気に数十m落ちているというのが正解のような気がする。地形図の略描であることは間違い無い。地図を鵜呑みにしてはいけない好例だと思うのだ。

概略コースタイム

駐車場発(07:55)-取り付き地点(08:12)-ルートミス発生(09:37)-リカバリ終了(09:57)-鉄塔巡視路と合流(10:22)-
鉄塔(10:29)-486.4m三角点(10:39)-石祠(11:10)-足跡へ遭遇(11:27)-登山道へ合流(11:35)-
羽賀場山(11:59)-二度目のルートミス発生(12:14)-リカバリ終了(12:26)-昼食ポイント(12:40)-
行動再開(13:13)-777mP(13:40)-お天気山(14:01)-北への下山より撤退(14:09)-上大久保登山口(14:59)-
自転車デポ地(15:53)-駐車場着(16:31)

カシミール3Dデータ

(歩行区間のみ)

沿面距離:14.8Km
累積標高差:(+)1,556m (-)1,437m
所要時間:7時間58分
※累積標高差は、『国土地理院基盤地図情報数値標高モデル10mメッシュデータ』よりカシミール3Dにて算出した値

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羽賀場山縦貫、惜しくも敗退 への10件のコメント

  1. DIY より:

    こんにちわ
    2-3年前に、両の手からお天気山を歩いたDIYと言います。(記録はヤマレコにしています)
    お天気山への北からの登りは結構な崖で、このエリアではなかなかないところです。
    私も地図からはまったく読み取れなかったです。
    お天気山から北に下るなら、余程の事が無い限り懸垂だと思います。
    登りもなかなか手応えありますので、行かれるなら万一を考えザイルは必要だと思います。

    • まっちゃん より:

      こんばんは。

      5年前に古賀志山馬蹄形でコメントを頂いた方ですよね。
      今回もコメントいただきありがとうございます。

      早速ヤマレコの両の手からお天気山を拝見しました。
      改めて北壁の写真をまざまざと見ると、やはり突っ込んでいかなくて正解
      でした。こりゃ無雪期でも登るのはヤバいですね。下りはもはやあり得ない。
      確かにロープ無いと無理だぁ。
      やはり無難に南西をトラバースで行こうと思ってます(雪が完全に消えたら)

  2. 野球親爺 より:

    24日は釈迦ヶ岳でお待ちしていましたのに(嘘です)。
    お天気山の北斜面は私には近づけない領域です。
    昨年北の710m級ピークに立った時にお天気山へ向かうにはどう下りるのか少し見ましたけど、スパッと切れているような感じで私の手に負えない感じでした。

    ちなみに25日にいつものルートでお釈迦様を見てきました。
    思いの外、眺めが良かったですよ。

    • まっちゃん より:

      おぉ!そういえば二年連続で二月の最後の週末にお会いしましたね。
      24日は荒天予報だったので、バリルートに浮気してきちゃいました。

      最近事前情報収集しないで歩いているので、お天気山の北斜面はちょっと盲点
      でした。
      まぁ、巻きルートがあるということなので宿題としたいと思います。

      25日は釈迦でしたか。
      今シーズン、自分はまだちゃんと雪を歩いていないので欲求不満気味ですが、
      既に春一番の声も聞こえてきてこのまま機会が無いのかと焦ってます。

  3. リンゴ より:

    登山道歩き専門のヘタレハイカーとしては道なき道を切り拓いていくだけでも凄いな~と思います。
    まずは無事下山が山歩きの基本。
    今回の決断は次回に繋がる経験となりましたね。

    • まっちゃん より:

      色んな所を歩いていると、
      「地図と違うじゃん」って事はままありますが、
      今回のように決定的に違ったのは初めてです。
      羽賀場山は遠目に見ても鋭い岩でゴツゴツしているので、もしかしたら
      という気持ちが登る前からあったので切り替えが早く出来たのが幸いでした。

  4. ケン坊 より:

    こんばんは
    とてもまっちゃんの真似は出来ない(しようと思わない)ですが、
    こんなルートを歩くなんて想像も出来ませんね
    去年だったか、羽賀場山~天気山を縦走した時も岩場を歩いた
    記憶がありますが、その何倍ものコースを単独で歩くなんて...
    ただただ敬意を表すのみです 

    • まっちゃん より:

      大体一日の歩く距離は10Kmくらいにしているのですが、
      登山道が無い場所は直線的に登ったり下ったりで案外バテます。
      今回も羽賀場山手前の登山道に合流するまででかなり疲れました。
      でも、こういうルートを歩いていると、日頃の些末ないろんな事から解放されて、
      ただひたすら行くべき場所へ向かうという作業が快感になってきます。

  5. 亀三郎 より:

    げっ 一日10kmにしておく、、、なんて、、、、
    わたしなんか すでに 山は無理な体に、、、
    6000ヤードの半分以上 カートに乗ってるので
    実質は2.5kmから3kmくらいでしょうかね
    いや
    それより
    だいぶ少ないかも、、、、なんて、、、(^_^;)(^_^;)
    計算が出来ないのが 情けない 笑

    それにしても
    すごいルート
    未踏の栃木百名山だったので
    興味はあったのですが
    内容が すごすぎ (^_^;)

    • まっちゃん より:

      まめに歩くようにすれば距離はすぐ延びるようになりますよ。
      あと、やはりコース内容によりけりですね。
      案外アスファルトの上を延々と歩き続けるのなんかが自分は堪えます。
      暖かくなったら亀三郎さんもまた山歩き如何ですか?
      自分も運動不足の家内をたまには引っ張り出してどこぞに行こうかなと思ってます。

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